保永昇男
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/27 14:44 UTC 版)
得意技
感情を表に出さずに、掴み所のない独特のファイトスタイルは「のらりくらり殺法」と形容された。反則技から一瞬の隙をついた丸め込み、スープレックス、ルチャスタイルまでこなす職人タイプ。
- フライング・ネックブリーカー・ドロップ
- ダイビング式やカウンターでも使用。試合終盤になると連発することもあった。
- フォームに違いがあるものの、新日本時代の後輩であるカシンが、この技を受け継いでいる。
- 横回転式腕決めエビ固め
- うつ伏せ状態の相手左腕を両足で挟み込み、自身の右腕を相手の右脇に差し込んだ状態で前方回転しつつ、体勢を横うつ伏せに反して固める丸め込み技。
- 最終的な形は横十字固めと同型を取る。最初に腕を捻って仕掛けることもあった。
- ラ・マヒストラル
- 和名を竜巻式横回転エビ固め。上記、横回転式腕決めエビ固めとは別の技である。
- 保永が使用した場合は完全に混同されており、どちらもラ・マヒストラルの呼称が用いられた。
- スライディング式足掛けエビ固め
- 相手の股間をスライディングで潜り抜けた後に素早く両足を上げて相手の腕を引っ掛けながら後方に倒し、ローリング・クラッチ・ホールドと同じ形で丸め込む技。
- 試合終盤にロープワークの攻防から繰り出す事が多く、意表を突かれた相手がそのまま3カウントを奪われる事も多かった。
- 保永以外にはサムライが稀に使用していた程度で、現在では使い手が殆ど存在しない。
- クロスアーム・スープレックス・ホールド
- 自身が開発した下記ダルマ式の派生。この技の元祖。
- 保永自身は開発の経緯を「そこに両手があったから持っただけ」と語っている。
- ダルマ式ジャーマン・スープレックス・ホールド
- クロスアーム・スープレックス・ホールド開発後はほとんど使用していない。
- 通常のジャーマン・スープレックス・ホールドは継続的に使用していた。
- 雪崩式フランケンシュタイナー
- この技の元祖であるライガーに追随する形で使用。フィニッシュになる事もあった。
- ブレーンバスター
- 通常の形ではなく、持ち上げて前方のロープに相手の腹部を叩き付けるものを多用した。
- いわば投げっぱなしのリバウンド式ブレーンバスターである。
- ネックブリーカー
- 尻餅をついた相手の背後から頭を掴んで前転宙返りして決めるオリジナルの形。
- ダイビング・エルボー・ドロップ
- コーナーポストすぐ脇のサードロープに両足が乗る独特のフォーム。
- 田中ケロからは「コーナーに登るのが遅い」「人の3倍時間がかかる」などとビデオ解説で揶揄されていた。
- ソバット
- ロープに振った相手へのカウンター攻撃としてよく用いられた。
- プロレス技でいう跳び上がらずに旋回して繰り出すものではなく、単純に背を見せて蹴り込むタイプ。
- プランチャ・スイシーダ
- 若手時代の得意技。ヒール転向後は使用率が減っていた。
- 晩年はタッグマッチなどで飛び技が主体となるような展開ではそれに合わせて使用していた。
- ヘッドロック・パンチ
- 1試合に1、2回は必ず繰り出すお約束技。
- 指噛み
- チンロック系のサブミッションや、ガウジングを狙った相手の親指を噛んで反撃に転ずる反則技。自分の手を添えず両腕をだらりと下げて噛みつくのが特徴。
- こちらは新日時代の後輩である大谷が受け継いでいる。
- 急所攻撃
- 主にバックを取られた際に使用。
- アトミック・ドロップの体勢で持ち上げた相手の股間をロープに打ち据えるパターンも得意とした。
- ロープへのこすりつけ
- ヘッドロックで捉えた相手の顔面をロープに押し当てて引きずる反則技。
- 時に指噛みから広げた相手の手の平をこすりつけることもあった。
- マスク剥ぎ
- 同時期にジュニア戦線に立っていたライガー、サムライらが主な被害者。
- ^ ベースボールマガジン社「週刊プロレス」2020年6月27日号No.2067 51頁
- ^ “ケロちゃん、保永さん…『あのときの新日本プロレス』全貌公開”. TAJIRI Official Website (2012年1月20日). 2016年2月27日閲覧。
- ^ 賢祥堂美術PRESENTS STRONG STYLE HISTRYオフィシャルパンフレット(2016年12月、賢祥堂美術PRESENTS STRONG STYLE HISTRY発行)
- ^ “CSテレ朝チャンネル Presents 旗揚げ記念日”. 新日本プロレス. 2022年3月2日閲覧。
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