下町ハイボール 下町ハイボールの概要

下町ハイボール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/16 09:33 UTC 版)

概要

本来、ハイボールとはウイスキーソーダ水で割ったものを指すが、日本においてはウイスキーとは長らく高級洋酒であり価格も高かったため、安価に入手できた焼酎で代用することが考案された[2]。酒としての味わいの自己主張がないいわゆる「甲種の焼酎」を用いた焼酎ハイボールは、安くて飲みやすいうえ、アルコール度数が高くて酔いやすく、職人や工員の多かった下町の酒場で人気を博すことになった[2]

「エキス」は提供する店独自とされており、その店でないと味わえなかった[2]。また、「エキス」を用いない「ドライ系」の下町ハイボールを提供する店もある[2]

歴史

堀切菖蒲園駅近くの「小島屋」が、下町ハイボールの元祖を名乗っている[2]

下町ハイボールの考案前からも、焼酎に店独自の「エキス」を少量加えて味付けしたものが飲まれてはいた[2]。これはほぼ焼酎そのままのアルコール度数25パーセントのものではあったが、味が付いていることから飲みやすかった[2]。これをさらに薄めて飲むための割り材として、ホッピーが1948年に発売される[2]。その後、無味の炭酸飲料で焼酎を割って店独自の「エキス」を添加するようになり、下町ハイボールが誕生した[2]

1980年にハイサワーが、続いて缶飲料のハイリッキーが発売され、日本は酎ハイブームになっていく[2]

2023年6月には上野恩賜公園で「下町ハイボールフェス」が開催された[1]

関連項目

  • 天羽飲料製造 - 1952年より販売している「ハイボールA」(ラベルの文字から「天羽の梅」とも)が「謎のエキス」とされる。

  1. ^ a b 下町ハイボールフェス”. オリジナル (2023年6月7日). 2024年1月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j 多田欣也「一章 元祖酎ハイは下町の宝です」『二十世紀酒場』 二、旅と思索社、2016年。ISBN 978-4908309021 


「下町ハイボール」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  下町ハイボールのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「下町ハイボール」の関連用語

下町ハイボールのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



下町ハイボールのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの下町ハイボール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS