モンバサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/30 23:26 UTC 版)
交通
モンバサには国際的に利用される港湾が存在するだけでなく、近郊には空港も設置されている。さらにモンバサは、この地域における陸上交通の拠点でもあり、東アフリカ共同体においても重要な交通の要衝である[注釈 1]。例えば鉄道によって、モンバサは内陸部や遠隔地と結ばれている。この鉄道は、モンバサが擁する港湾と組み合わされて、内陸国が輸出入する物資の運搬などを担っている。また例えば高速道路が、ナイロビやタンザニアのダルエスサラームへと通じている。
近郊交通
空港やホテルにはタクシーの姿が見られる。しかし、モンバサ市民が日常的に使用する交通手段は、小型バスのマタトゥや、トゥクトゥクと呼ばれる3輪車や、ボダボダと呼ばれる自転車である。
海上交通
モンバサの港はケニアのみならず国際的に利用される港であり、他国の船舶も出入りし、その一角であるキリンディニ港にはクルーズ客船も来航する。また、ケニアが輸出入する物資のみならず、港を持たない内陸国のルワンダ・ウガンダ・ブルンジの外港としても機能している。さらに、コンゴ民主共和国・タンザニア・スーダンの一部地域の外港としても機能している。
航空
モンバサの近郊には、モイ国際空港が設置されている。
鉄道
植民地支配を受けていた時代に建設されたケニア鉄道が、首都のナイロビを経由して、ウガンダのカンパラまで通じている。
さらに、2017年5月31日には、中華人民共和国の融資により首都ナイロビ-モンバサ間のモンバサ・ナイロビ標準軌鉄道が開業し、内陸部から海岸部にかけて、貨物列車の安定的な運行が見込まれるようになった。約32億ドルの建設費のうち9割を中国が融資し、工事も中国企業が請け負った[4]。中国の国益に関した、一帯一路の一環との見方も為された[5]。
中国からの債務が増加した上に、鉄道建設時の債務償還が2019年から開始されるのに先立ち、現地のネットメディアは「債務返済ができなくなった場合にモンバサ港の使用権が中国に譲渡される」と報じたのに対して、ケニヤッタ大統領および中国外務省は、これを表向きは否定した[6]。
注釈
- ^ 東アフリカ共同体とは、ケニア・タンザニア・ウガンダの3ヵ国が2005年に締結した、輸入品の関税などに関する協定である。
出典
- ^ “population statistics”. 2023年4月15日閲覧。
- ^ R. シフマン「ケニアの野生動物を守れ リチャード・リーキーに聞く」、『日経サイエンス』2017年4月号、日経サイエンス社、 85頁。
- ^ 二宮書店編集部 『Data Book of The WORLD (2012年版)』 p.270 二宮書店 2012年1月10日発行 ISBN 978-4-8176-0358-6
- ^ “ケニアで長距離鉄道が開通、地域経済活性化に期待” (html). CNN (2017年6月2日). 2017年6月3日閲覧。
- ^ 「ケニアに新鉄道 一帯一路布石か」『読売新聞』朝刊2017年6月2日
- ^ “「中国が港奪う」=債務急増に危機感-ケニア” (html). 時事通信 (2019年1月5日). 2019年1月5日閲覧。
- ^ “Mombase (Mombasa) Climate Normals 1961 - 1990”. National Oceanic and Atmospheric Administration. 2015年8月31日閲覧。
- ^ “Klimatafel von Mombasa (Flugh. Port Reitz) / Kenia” (pdf) (German). Baseline climate means (1961-1990) from stations all over the world. Deutscher Wetterdienst. 2016年8月31日閲覧。
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