モルティエ (自動オルガン製造業者) モルティエ (自動オルガン製造業者)の概要

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > モルティエ (自動オルガン製造業者)の解説 > モルティエ (自動オルガン製造業者)の概要 

モルティエ (自動オルガン製造業者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/27 03:37 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
2008年のグレート・ドーセット・スチーム・フェアで展示されたモルティエのダンスオルガン

沿革

この会社は、テオフィル・モルティエ(Theophile Mortier、1855年 - 1944年)が創業した。モルティエは、フランスドイツのオルガン製造業が最盛期を迎えていた1898年に、パリのオルガン製造業者ガヴィオリ (Gavioli) の販売代理店として創業した。創業者のテオフィル・モルティエは、もともとダンスホールの経営者であり、彼のダンスホールではいつもガヴィオリのオルガンが音楽を奏でていた。モルティエは、ダンスホールに設置したダンスオルガンを、短期間のうちに転売することを常としていた。幸運なことに、彼が転売した中古のダンスオルガンの大部分は、利益を生むほどの高値で売りさばくことができた。やがてモルティエはダンスオルガンのディーラーが仕事の中心となり、ガヴィオリにとって上得意の取引先となった。モルティエは、自分が販売したオルガンのメインテナンスや修理に対応するため、修理工房を立ち上げた。この工房の運営にあたったのは、オルガン製造職人のギローム・バックス (Guillaume Bax) であった。1906年、モルティエはガヴィオリの関連企業のひとつとして、自力による自動オルガンの製造に取りかかった。

やがて、ガヴィオリが社内事情から十分な数量を供給できなくなると、モルティエはダンスオルガンを自身の名義で製造するようになった。第一次世界大戦後、モルティエは事業規模を拡大し、80人を雇用し、大きなダンスオルガンを年間20台ほど生産できるまでになった。モルティエが製造した最大級のダンスオルガンには、体積でこれに匹敵する他社の製品は存在しなかった。モルティエは、1948年まで、企業活動を継続した。

オルゴール博物館にあるモルティエのダンスオルガン
シュパイアー技術博物館にあるモルティエのダンスオルガン

展示

モルティエが製造した大型のダンスオルガンなどは、各地の博物館などで展示品として公開され、現在も動態保存されていることがある。例えば、オランダのオルゴール博物館には、1927年製造のダンスオルガンなどが[1]、ドイツのシュパイアー技術博物館には、1922年ころ製造[2]や、1947年製造のダンスオルガンが展示されている[3]日本では、河口湖オルゴールの森美術館[4]などに、モルティエのダンスオルガンやフェアグランドオルガンが所蔵、展示されている。

関連項目

外部リンク


  1. ^ Het dansorgel De Mortier in het Nationaal Museum Van Speelklok...”. Het Utrechts Archief. 2014年6月15日閲覧。
  2. ^ Mortier 101 Dance Organ”. Technik-Museum Speyer. 2014年6月15日閲覧。
  3. ^ Mortier Dance Organ”. Technik-Museum Speyer. 2014年6月15日閲覧。
  4. ^ オルガンホール(自動オルガンの部屋)”. 河口湖オルゴールの森. 2014年6月15日閲覧。


「モルティエ (自動オルガン製造業者)」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「モルティエ (自動オルガン製造業者)」の関連用語

モルティエ (自動オルガン製造業者)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



モルティエ (自動オルガン製造業者)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのモルティエ (自動オルガン製造業者) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS