ベン・ウォーレス プレースタイル

ベン・ウォーレス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 15:39 UTC 版)

プレースタイル

2000年代のNBAを代表するディフェンダーであり、NBA最優秀守備選手賞を四度も受賞するほどの卓越した守備技術を発揮した。身長206cm(実寸は200cm程度と公言)とサイズに恵まれていないが、フィジカルの強さと守備技術の高さからセンターを務めていた。

ペイントエリアを主戦場にするセンターとして上背にかけるが、筋肉質な肉体(体脂肪率4.0%未満)、図抜けた怪力(ベンチプレスMAX209kg)、長い腕(ウィングスパン230cm)、高い身体能力(垂直跳び107cm)[13]を駆使して激しい肉弾戦を展開し、得意のブロックショットとスティールで圧倒的な存在感を示した。

ディフェンスでは最大級の評価を受ける一方で、オフェンスはリーグ最下層であった。オフェンスでの仕事は、リング付近のこぼれ球処理、味方へのスクリーンなど数字に残らないプレイに徹していた(ウォーレスはスクリーナーとしても一流)。リング付近からのダンクによる得点以外は、実質的にシュートバリエーションを備えていなかった。特にフリースローはキャリア通算41.8%とリーグ最下層である。相手チームからは「ハック・ア・シャック」ならぬ「ワック・ア・ウォレス」の標的となっていた。手首に古傷を抱えている影響もあって、フリースローではエアボールを放つことも珍しくなかった[14]

その他

アフロヘアは長らくベンのトレードマークであった
  • 2001-02シーズン、好調ピストンズの原動力となったベンとジェリー・スタックハウスの二人で「ben & jerry'sアイスクリーム」の宣伝キャラクターを務めていた。
  • 手首の関節に異常があり、スナップを利かせると骨が外れカクカクなるためシュートが入らない。フリースローの低確率の原因とされている。
  • ヘアスタイルは彼の長年のトレードマークでコーンロウアフロヘアの2通りがあった。コーン・ロウは頭皮に負担がかかるので7日経つと解いて、更に7日頭皮を休ませていた。因みにアフロの時の方がチームは勝率がいいため、プレーオフ期間はアフロであった。しかし、2008-2009シーズンの2月、オールスター休暇中の怪我(ローラーボードで遊んでいた際、誤って転倒し、自動車のガラスに右腕前腕部をぶつけ、10針縫った)を境に丸刈りになった(同時期にアレン・アイバーソンカーメロ・アンソニーも丸刈りにした)。
  • 2004-05シーズン前に盲腸炎の手術を受けた。
  • 腕にロンドンにある時計台「BigBen」のタトゥーをいれている。これは、自身のニックネーム「ビッグ・ベン」とかけている。また、ウォーレスが交代してコートに入る時や得点した時など、キャブスのホーム、クイックン・ローンズ・アリーナでは「BigBen」の鐘が鳴らされる(全く同じ鐘が、ミルウォーキー・バックスチャーリー・ベルについてもバックスのホーム、ブラッドリー・センターでは同様に流されている)。
  • 現在でも8人の男兄弟の中で最も身長が低い。
  • ヘアバンドを常時着用している。

タイトル・記録

  • 最優秀守備選手賞:2002、2003、2005、2006
  • オールNBAディフェンシブ
    • 1stチーム:2002、2003、2004、2005、2006
    • 2ndチーム:2007
  • オールスター出場:2003〜2006
  • リバウンド王(1試合平均):2002 (13.0)、2003 (15.4)
  • ブロック王(1試合平均):2002 (3.5)
  • 4シーズン連続で1000リバウンド、100ブロック、100スティールを記録した唯一の選手。
  • ドラフト外からオールスターの先発に選出された唯一の選手。
  • 最優秀守備選手賞を4回獲得したのはディケンベ・ムトンボとウォーレスのみ。

  1. ^ Greydy Diaz (2018年10月11日). “Retirement wasn’t easy for former Piston Ben Wallace” (英語). The Undefeated. 2021年2月23日閲覧。
  2. ^ Kurt Nagl (2020年7月29日). “Detroit Pistons buy G League team to play in new Wayne State arena” (英語). en:Crain's Detroit Business. 2021年2月23日閲覧。
  3. ^ 今年殿堂入りしたベン・ウォーレスが古巣ピストンズにフロントとして復帰へ”. バスケットボールキング (2021年10月10日). 2021年10月11日閲覧。
  4. ^ These 10 undrafted NBA superstars proved draft experts wrong” (英語). Spin.ph (2019年6月22日). 2021年2月23日閲覧。
  5. ^ Davis, Ryan (2017年8月14日). “20 Best NBA Players Who Went Undrafted” (英語). Sportscasting | Pure Sports. 2021年2月23日閲覧。
  6. ^ The Ones Who Defied the Odds: Top 10 Undrafted NBA Players of All Time” (英語). ESPN 98.1 FM - 850 AM WRUF (2017年12月19日). 2021年2月23日閲覧。
  7. ^ 中山恵『スーパスターに学ぶバスケットボール』株式会社ナツメ社、2003年、119ページ、ISBN 4-8163-3437-8
  8. ^ a b c d e f g h i j “叩き上げ”のNBAスター ベン・ウォーレス”. xfit.jp. 2012年3月20日閲覧。
  9. ^ Cavs get Wallace from Bulls, Szczerbiak from Sonics”. ESPN (2008年2月22日). 2012年3月21日閲覧。
  10. ^ B・ウォーレスが現役引退を表明”. nba.co.jp (2012年2月14日). 2012年3月20日閲覧。
  11. ^ First among equals, Ben Wallace’s jersey about to join those of Bad Boys heroes in Palace rafters
  12. ^ NBA Game Info GSW vs. DET(2016/01/16) NBA.com 2016年01月16日
  13. ^ 『スーパースターに学ぶバスケットボール ナツメ社 2003年8月30日発行』2013年11月18日閲覧
  14. ^ 『月刊DUNK SHOOT 2010年11月号増刊 日本スポーツ企画出版社』2013年11月18日閲覧


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固有名詞の分類

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デトロイト・ピストンズの選手 ビル・カーリー  アレン・アイバーソン  ベン・ウォーレス  デイモン・ジョーンズ  チェイック・サム
シカゴ・ブルズの選手 キース・ボーガンス  ラリー・ヒューズ  ベン・ウォーレス  マルティナス・アンドリウスケビシウス  ジャマール・クロフォード
フェニックス・サンズの選手 マーカス・バンクス  ショーン・マークス  ベン・ウォーレス  ヒディエット・ターコルー  ザーコ・チャバーカパ
オーランド・マジックの選手 キース・ボーガンス  ニック・アンダーソン  ベン・ウォーレス  ヒディエット・ターコルー  ショーン・ケンプ
ワシントン・ブレッツの選手 モーゼス・マローン  ラルフ・サンプソン  ベン・ウォーレス  ウェス・アンセルド  スペンサー・ヘイウッド

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