ブシロード
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概要
2007年5月18日、ブロッコリー創業者で元社長の木谷高明が設立。社名は木谷がブロッコリー時代に企画されたが諸事情で中断したメディアミックス作品「熱風海陸ブシロード」にちなんでおり、「ブシロードがいまだにアニメ化されていない[注 1]ことが心残りだ」という木谷の思いから、企画に関わった人物の一人で2004年に急逝した吉田直の両親の承諾を得て命名された[6]。
社名ロゴは創業から2017年6月ごろまで、先述した同作の企画当初のタイトルロゴより流用したものを使用[注 2]。なお、社名ロゴは同年5月に創立10周年を迎えたのを機にデザインを一新[7]、同年7月より、取り扱い商品やテレビCMなどで随時使用を開始する[8]。 創業当初はテレビ各局の深夜アニメのスポンサーであり、特に自社版権や製作委員会の参加作品はもちろんのこと、ヴァイスシュヴァルツやブシモといったブシロードグループ系コンテンツの構成作品、響・HIBIKIに所属する声優が一人だけでも出演する作品は、必ず提供している。それに加えて2011年からはテレビ各局のゴールデン・プライム枠のバラエティ番組のスポンサーになるなど、広告活動も盛んである。スポンサーに付く番組はTBS系列(主にMBS製作)やテレビ朝日系列、テレビ東京系列、独立局系が多く、日本テレビ系列とフジテレビ系列ではスポンサーに付く番組が極めて少ない[注 3]。またTBS系CS放送のTBSチャンネル1・2、TBSニュースバードでもスポットCMを頻繁に流している。
2012年1月31日、旧・株式会社ブシロードグループパブリッシングが新日本プロレスを買収した[9][10]。
2012年12月31日に大型イベントを開催、公開生放送としてTOKYO MX・BS11にて同時生放送を実施[注 4]。
2013年12月31日に熱風海陸ブシロード3時間スペシャルを放送し、前年と同じくTOKYO MX・BS11にて同時放送を実施[注 5]。
2016年9月15日にグリーと資本業務提携契約を締結、グリーがブシロードの実施する第三者割当増資を引き受け、約20億円(出資比率10%強)を出資する。これにより、ブシロードの保有するIPコンテンツを活用し、スマートフォン向けゲームアプリの共同開発やコンテンツビジネスにおける協業を行うことになる[11]。
2017年7月1日より、順次10周年を記念した新ロゴの使用開始(ブシロードを冠するグループ会社にもBのマークを色違いにして順次適用。当社及び海外法人は赤、ミュージック及びミュージック・パブリッシングは空、クリエイティブは緑、メディアは橙、ファイトは金、ムーブは青、ウェルビーは黄緑)。同年8月1日には、企業情報サイト(bushiroad.co.jp)を新規開設し、既存サイト(bushiroad.com)は製品情報に特化させている。
木谷は一時期シンガポール現地法人を拠点として海外事業を含めた全体を統括していた。この時期は、専務の戸塚恵一もブシロードの代表権を持ち、更にブシロードミュージックの代表取締役社長と響の取締役も兼任(かつてはブシロードメディアの社長も兼任)していた。
木谷は、コンテンツ開発の陣頭指揮を執るため、2017年10月20日に開催される株主総会においてブシロード社長の座を降り、代表権も返上、取締役デジタルコンテンツ部本部長・広報宣伝部部長兼ブシロードミュージック代表取締役社長に就任[12][13]、取締役だった橋本義賢が代表取締役社長に就任した(また、戸塚は全ての役職から外れている)。
設立から長らく、『TCGカンパニー』と謳って来たが、2018年10月の木谷のコラムにて、「近い将来、ブシロードはTCGカンパニーからIPデベロッパーへと変わります」と宣言、TCGを大切にしつつもIPの価値を高めるとした[14]。そして、2019年4月からテレビ番組の提供読み上げ(90秒以上)などで、2019年6月21日からは公式企業情報サイトにおいても『IPデベロッパー』と謳っている。
2019年7月1日、株式会社KADOKAWA・株式会社キネマシトラスとの3社間において、アニメ制作における包括的業務提携の締結を発表[15]。
2019年7月29日に東京証券取引所マザーズ市場に上場[16]。
2019年10月17日、同年12月1日付で女子プロレス団体スターダムを買収。連結子会社のキックスロード(同時にブシロードファイトに商号変更)の一事業とする[17]。
2019年12月2日、7月の業務提携の延長でキネマシトラスと資本提携を締結、同社の発行済株式31.8%を取得(KADOKAWAも同額を取得)し、持分法適用関連会社化[18]。
2019年12月20日、株式会社サンジゲンと資本提携を結び、同社の発行済株式8.2%を取得した[19]。
2020年6月19日、新型コロナウイルス感染症の流行による経営リスク回避の観点から、有事の際には、確実にかつ迅速に経営判断ができる体制を整える為、代表取締役を2名体制とする方針を決定、木谷が再び代表取締役となり、新たに会長に就任した[20]。
2020年8月19日、株式会社ソーシャルインフォとの業務提携を発表、9月1日付で同社の発行済み株式を、株式会社コロプラから譲渡を受ける形で取得し、連結子会社化する[21]。
2020年11月27日、ブロッコリーとの間で資本業務提携の契約を結ぶことが発表された[22]。
2023年1月9日、新ゲームレーベル「ブシロードゲームズ」の設立を発表、モバイルゲームレーベルの「ブシモ」も同レーベルへ統合される[23]。
注釈
- ^ 設立当時。同作は2013年12月31日に、同社製作にてスペシャルアニメ化された。
- ^ 2013年に放送された同名アニメ作品のタイトルロゴは別のデザインに刷新されている。
- ^ ただし日本テレビ系列の読売テレビ(ytv)の土曜夕方のアニメ番組(『僕のヒーローアカデミア』は除く)にはスポンサーについている。
- ^ 両局では年末特番として年末アニメ特番「猫物語 黒」とセットで放送。
- ^ 両局では年末特番として昨年に引き続きアニプレックス製作作品のソードアート・オンライン Extra Edition」とセットで放送。
- ^ 地上波では2014年3月31日(第13回)で終了。番組自体はBSジャパン(現:BSテレ東)のみでの放送に移行し、同年10月18日まで継続した。
- ^ 番組自体は、タイトルを変えながら2020年6月まで継続されたが、2018年4月から同社の音楽事業を担当するブシロードミュージックとの二社提供に移行。
- ^ 『アニメにむちゅ〜』枠内で放送。ヴァイスシュヴァルツ名義で提供(初回のみブシロード名義)。
出典
- ^ コーポレート・ガバナンス - 株式会社ブシロード
- ^ 株式会社ブシロード 定款 第1章第2条
- ^ a b c d e f g h i j k 株式会社ブシロード (2021-09-29). 第15期(2020年8月1日 - 2021年6月30日)有価証券報告書 (Report).
- ^ 支配株主等に関する事項について(株式会社ブシロード)2021年9月29日
- ^ 株式会社ブシロード 定款 第1章第1条
- ^ 木村誠『ブシロード製トレーディングカードゲーム:ヴァイスシュヴァルツ(2007〜2010)』2011年3月31日。
- ^ 株式会社ブシロード、10周年を迎え新企業ロゴを発表! (株)ブシロード、2017年5月8日、2017年5月9日閲覧。
- ^ 株式会社ブシロードが、新企業ロゴの使用を開始 (株)ブシロード、2017年6月30日、同日閲覧。
- ^ “子会社の異動(株式譲渡)および特別利益の発生に関するお知らせ”. 株式会社ユークス. 2012年2月1日閲覧。
- ^ “5億円!新日オーナー会社 電撃交代”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2012年2月1日) 2013年4月8日閲覧。
- ^ ブシロードとグリーが、資本業務提携契約を締結,GAME Watch,2016年9月15日
- ^ 代表木谷の代表取締役退任について(株式会社ブシロードインフォメーション)(2017年10月2日、2017年10月3日閲覧)
- ^ コラム「社長木谷の視点」第32回、「バンドリ!武道館公演の成功、そして陣頭指揮をとる為の社長退任」(2017年10月3日、同日閲覧)
- ^ コラム「木谷高明の視点」第38回 TCGカンパニーからIPデベロッパーへ|株式会社ブシロード(2018年10月30日)
- ^ 株式会社KADOKAWA、株式会社キネマシトラスとの包括的業務提携締結につきまして
- ^ 東京証券取引所マザーズ市場への新規上場承認に関するお知らせ,株式会社ブシロード,2019年6月24日
- ^ “ブシロード、女子プロレス界に参戦 新日本に続きスターダムを買収” (日本語). スポーツ報知 (2019年10月17日). 2019年10月19日閲覧。
- ^ 株式会社キネマシトラスとの資本提携のお知らせ(株式会社ブシロードプレスリリース、2019年12月11日)
- ^ 株式会社サンジゲンとの資本提携に関するお知らせ(株式会社ブシロードプレスリリース)
- ^ 木谷高明の代表取締役就任(追加選任)について|株式会社ブシロード
- ^ 株式会社ソーシャルインフォとの資本提携(連結子会社化)に関するお知らせ,株式会社ブシロード,2020年8月19日
- ^ https://bushiroad.co.jp/media/2607
- ^ “新ゲームレーベル「ブシロードゲームズ」始動! はしもとよしふみ氏プロデュース『リアセカイ』はじめ『ゴブリンスレイヤー』や『無職転生』『マクロス』『スタァライト』が明らかに!”. gamebiz (2023年1月9日). 2022年1月10日閲覧。
- ^ ChaosTCGの商品展開に関するお知らせ | ChaosTCG|カオス
- ^ 「フューチャーカード バディファイト」の今後の商品展開についてのご案内 | フューチャーカード バディファイト公式サイト
- ^ ブシロードが新ゲームレーベル“BUSHIROAD GAMES”を設立。『ゴブリンスレイヤー』や『無職転生』のゲーム化作やはしもとよしふみ氏の新作『リアセカイ』などを家庭用ゲーム機向けにリリース予定(2023年1月9日、ファミ通.com)
- ^ “WebコミックにSwitch版ゲーム ブシロードが繰り出す新たな一手”. 日経クロストレンド (2021年4月7日). 2022年10月23日閲覧。
- ^ “「バンドリ! ガールズバンドパーティ! for Nintendo Switch」の発売日が9月16日に決定。初回購入特典は描き下ろしクリアポスター”. 4Gamer.net (2021年4月30日). 2022年10月23日閲覧。
- ^ ブシロードの新通販サイト オープン!!【Bushiroad Oline Store】 | ブシロード EC SHOP
- ^ 中期4ヵ年経営計画(株式会社ブシロード、2022年8月12日)
- ^ 【新日本】ブシロードクラブ改め「TNJ」で再出発 「ミスター」が明かす“狙い”(東スポWeb) - Yahoo!ニュース
- ^ ブシロード、オリコ、多彩な特典を付与した『ブシロードカード』の発行を発表(株式会社ブシロード プレスリリース)(2021年10月27日)
- ^ ブシロードグループがイベントホールを取得、「飛行船シアター」として2022年春開業予定
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