バケモノの子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/21 07:04 UTC 版)
作中用語
- バケモノ達の世界に於ける文明レベルは、人間界と比較すると、物作りは伝統的な手仕事で行われ、乗り物や電子機器が無かったりと一見見劣りするが、その実、人間世界に於ける基礎的な制度、技術、様式と言った知恵はバケモノ達が伝えた物が多く、特に神を巡る様々な思想や概念の殆どはバケモノ達の歴史認識から伝播した物が殆どだという[6]。
- 一方で人間と異なり、過去の賢人が残した「生きておる知恵が文字などという死物で書き留められる訳は無い。絵にならまだしも書けようが」という言葉にもある通り、思想は尊ぶが、文字は斥ける文化があり、百秋坊は文字で溢れかえっている人間界を「人間は文字に支配されたがっているのでは無いかと疑りたくなる程だ」と評している[6]。
- 又、バケモノの社会に於いて、バケモノは『神に仕える武者』であるという考え方から、武芸を鍛えて励むのが伝統となっており、心身共に鍛え抜かれた者が尊ばれる他、熊徹や猪王山を始めとした者の様に日本刀と言った武器を携えた侍姿の者達も多い。但し、帯刀自体は認められているが、抜刀する事は宗師によって禁止されており、バケモノの剣士達は皆、刀の鐔と鞘を紐で結んで抜けない様にしている[6]。
- 身体能力については人間と基本的に大差ないが、熊徹や猪王山の様に武芸に秀でた者は身体を膨れ上がらせる事によって野生の獣その物の姿になる事も可能で、この姿になるとスタミナの消耗は大きくなるが、同時にパワーも大きくなる。又、者によっては念動力や幻と言った物理的でない力を使う事も出来る[6]。
- 渋天街
- 数にして約10万3千ものバケモノ達が暮らす大都市。鉄分を多く含有した渋色の川の浸食によって出来た擂り鉢状の谷に存在しており、卯月が長年ここに居住するバケモノ達を束ねてきた。
- 心の闇
- 作中では九太と一郎彦に生じた現象。人間の幼少期の体験や幼心に生じた疑問などが解決されないままでいたことで、心の中に生じる穴。一郎彦の念動力のように一時的には力の一種として現れるが、暴力衝動や破壊衝動に囚われるようになる。バケモノと関わった場合に顕在化しやすい様で、人間との交流が控えられている理由と考えられる。
注釈
出典
- ^ 2015年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ a b c d e f g h i j “細田守監督最新作は「バケモノの子」! フランスでの公開が既に決定”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2014年12月11日). 2021年10月25日閲覧。
- ^ “ルポ:サンセバスチャン国際映画祭 日本映画に存在感”. 毎日新聞(東京夕刊). (2015年10月13日) 2015年10月15日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “細田守監督『バケモノの子』受賞ならず!サンセバスチャン映画祭優秀作品賞決定(1/2)”. シネマトゥデイ. (2015年9月30日) 2015年10月15日閲覧。
- ^ 東京国立博物館 1089ブログ|2015年08月05日 (水)|酒井元樹(保存修復室研究員)|"映画『バケモノの子』熊徹の大太刀の秘密とは?" ※2023年2月18日閲覧
- ^ a b c d e 『バケモノの子』角川つばさ文庫、2021年10月15日。
- ^ スイッチ・パブリッシング刊 『SWITCH』 2015年7月号より。
- ^ a b “「竜とそばかすの姫」。気になる細田守監督作品の推移は?”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2021年7月15日). 2021年10月25日閲覧。
- ^ “未来のミライ - レビュー 夏の娯楽作に見せかけた問題作”. IGN Japan. 産経デジタル (2018年7月20日). 2021年10月25日閲覧。
- ^ 『バケモノの子』が『おおかみこども』上回る好スタート!前作比約183%の興収で首位【映画週末興行成績】(1/2)、2015年7月22日閲覧。
- ^ 〈バケモノの子〉公開10日で140万人動員 興収は18億円突破で好調(2015年7月22日)、毎日新聞(まんたんウェブ)、2021年7月19日閲覧。
- ^ 『バケモノの子』が観客動員300万人を超え、興収38億円を突破!、2015年8月11日閲覧。
- ^ バケモノの子:興行収入が50億円突破! 動員数も400万人目前の大ヒット、2015年8月25日閲覧。
- ^ “グリーンダカラちゃんがアニメキャラに 話題作『バケモノの子』とコラボ”. ORICON (2015年6月25日). 2015年6月25日閲覧。
- ^ “「バケモノの子」とKastane&CIAOPANIC TYPYがコラボ、Tシャツなど発売”. 映画ナタリー (2015年6月29日). 2015年6月29日閲覧。
- ^ 細田守監督、お祭りみたいな「バケモノの子展」に期待!、2015年9月1日閲覧。
- ^ ヒカリエで開催「バケモノの子」展、来場者7万人突破、2015年9月1日閲覧。
- ^ 来場者数約9万人を動員した、アニメーション映画監督細田守作品の展覧会が、 大丸ミュージアム<梅田>で開催。、2022年3月1日閲覧。
- ^ 来場者5万人突破の「バケモノの子展」が大阪でも開催!、2015年9月1日閲覧。
- ^ “『思い出のマーニー』『バケモノの子』がアニー賞にノミネート!”. シネマトゥデイ (2015年12月2日). 2015年12月2日閲覧。
- ^ “文化庁メディア芸術祭 歴代受賞作品 アニメーション部門”. 文化庁メディア芸術祭. 2022年3月1日閲覧。
- ^ “第39回日本アカデミー賞優秀賞決定!”. 日本アカデミー賞公式サイト. 2016年3月4日閲覧。
- ^ “「バケモノの子」劇団四季史上、最大規模のミュージカルに”. 日刊スポーツ (2021年6月8日). 2021年6月8日閲覧。
- ^ “批評家大賞アニメ部門で永井豪が最高賞に、功労賞・渡辺宙明を串田アキラが祝福”. 映画ナタリー. (2016年5月25日) 2016年5月25日閲覧。
- ^ “細田守監督アニメ「バケモノの子」コミカライズが連載開始、少年エースで”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2015年4月25日). 2021年10月25日閲覧。
- ^ “劇団四季が「バケモノの子」をミュージカル化 国産最大級の長期公演へ”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2021年6月8日) 2021年6月8日閲覧。
- ^ “会社創立80周年ならびに記念事業の実施について”. 三井不動産. 2021年7月29日閲覧。
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