ジンバブエ 地方行政区分

ジンバブエ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/09 07:46 UTC 版)

地方行政区分

  1. ブラワヨ
  2. ハラレ
  3. マニカランド州(東部)
  4. マショナランド中央州(北部)
  5. マショナランド東部州(北部)
  6. マショナランド西部州(北部)
  7. マスィンゴ州(南東部)
  8. 北マタベレランド州(西部)
  9. 南マタベレランド州(西部)
  10. ミッドランズ州

主要都市

主要な都市はハラレ(首都)、ブラワヨがある。

地理

ジンバブエの地図

アフリカ南部に位置し、モザンビーク南アフリカボツワナザンビアと国境を接する。内陸国である。座標は東経30度・南緯20度のあたり。

面積は390,580 km2、うち陸地面積が 386,670 km2、内水面面積が 3,910 km2を占める。面積は日本とほぼ同じである。気候は熱帯性であるが、高地のためやや温暖である。雨季は11月から3月にかけて続く。地形は高原が大部分を占める。東部は山岳地帯である。国内最低地点はルンデ川英語版サビ川英語版の合流地点で標高162 m、最高地点はンヤンガニ山英語版ショナ語: Gomo reNyangani、旧インヤンガニ山)で標高2,592 m。

北のザンビアとの国境にはザンベジ川が流れ、ヴィクトリア滝がある。南の南アフリカとの国境にはリンポポ川が流れる。

経済

首都ハラレ
主要作物の作付面積(左1999-2000年、右2007-8年、上からタバコ、大豆、トウモロコシ、いずれも激減)

石炭クロム鉱石、アスベストニッケル鉱石、バナジウムリチウムプラチナを産し、農業・観光と共に重要な外貨獲得産業である。とくに白金は世界最大級の埋蔵量を誇り、2006年に発見されたダイアモンド鉱山も2014年に12百万カラットと世界有数の産出量がある。ビクトリア滝に代表される観光資源だが森林破壊による野生動物の減少が深刻化している。

IMFの統計によると、2013年のジンバブエのGDPは132億ドルである。一人当たりのGDPは1,007ドルであり、隣接する南アフリカ共和国ボツワナと比べると大幅に低い水準にある[3]

かつては農業、鉱業、工業のバランスの取れた経済を有する国家であった。白人大規模農家による非常に効率的な農業が行われており、外貨収入の半数を農産物の輸出で得ている農業国として、ヨーロッパから「アフリカの穀物庫」と呼ばれていたほどであった[8]。特にコムギの生産性は高く、10アールあたりの単位収量は1980年代から1990年代にかけては550kgから600kgにものぼり、ヨーロッパ諸国と肩を並べ世界最高水準に達していた[28]

白人農家に対する強制土地収用政策の開始後、ノウハウを持つ白人農家の消滅、大規模商業農業システムの崩壊[8]により、農作物の収量は激減した。基幹産業の農業の崩壊によって生じた外貨不足は、さらに部品を輸入で調達していた工業にも打撃を与え、経済は極度に悪化した[8]2002年には経済成長率は-12.1%を記録した。 旱魃により食糧不足が深刻化し、加えて欧米各国による経済制裁が影響し、2003年末には600%のインフレが発生。2006年4月には1,000%以上に達した[29]

2007年8月23日、ジンバブエ政府が国内の外資系企業に対して株式の過半数を「ジンバブエの黒人」に譲渡するよう義務付ける法案を国会に提出、9月26日に通過した[30]

通貨

2019年6月よりRTGSドルが法定通貨と定められている。

かつての独自通貨ジンバブエ・ドル2000年代に発生したハイパーインフレーションにより価値を失い、2015年に廃止が決定され、その後はアメリカ合衆国ドルが利用された。南アフリカランドはかろうじて大きなスーパーマーケットやジンバブエ南部では使えるところもあるが、ほとんど使われていない。2016年11月からアメリカ合衆国ドルと同等価値の新通貨として「ボンド(ボンドノート)」の発行を開始した[31]。また1ドル以下の硬貨に関しては、2015年秋ごろから、政府発行のボンドコイン(Bond coin)が流通し始め、それまでの南アフリカランドが使えなくなった。

2019年2月に暫定通貨としてRTGSドルが導入され、6月24日に中央銀行はこれを唯一の法定通貨と定め、外貨を法貨として使用することを禁止した[32]

ジンバブエ・ドル

2009年に発行された100兆ジンバブエドル札

通貨ジンバブエ・ドル (ZWD) は、アメリカの評論誌『Foreign Policy』によれば、2007年調査時点で世界で最も価値の低い通貨ワースト5の一つとなり[33]2008年5月に1億と2億5000万の額面のジンバブエ・ドル札が発行された後も、50億、250億、500億ドル札の発行と続き、7月には1000億ドル札の発行が行われた(これは発行時の時点で世界最高額面の紙幣)。そのため、コンピュータの処理にトラブルが発生したことから、中央銀行はデノミネーションを実施し、大幅な通貨単位の引き下げを実施した。それにより1000億ドルが10ドルとなり、対応した新紙幣が発行された。しかし、さらにインフレが続いたため、12月末には100億ドル新紙幣を、2009年1月には再び200億ドル紙幣と500億ドル紙幣の発行を行った。この時点でジンバブエ・ドルの価値は、250億(25000000000)ジンバブエ・ドル=1米ドルとなった。年間インフレ率は約2億3000万%に達した(2009年1月)。

法定通貨として使用された外貨

2009年1月29日、ジンバブエ政府は完全に信用を失ったジンバブエ・ドルに代えてアメリカ合衆国ドルや南アフリカランド、ユーロ、英ポンド、ボツワナ・プラの国内流通を公式に認め、公務員の給与も米ドルで支払うことにし、この5通貨を法定通貨とした。これにより同国のハイパーインフレは終息を見せ、ジンバブエ政府によれば同年3月の物価は同1月比0.8%減となった[34]。その結果、極度の経済混乱は収束し、12年ぶりに経済成長を記録した[35]。2012年現在は、都市部では経済の復興の傾向がみられはじめている[36]2013年1月29日、ジンバブエ政府は、前週の公務員への給与支払いにともない、国庫金の残高が217ドルになったことを明らかにした[37]。同時に、年内に予定されている憲法改正をめぐる国民投票と総選挙のための資金が不足していることを認め、国際社会の支援を要請した[38]

2014年2月、ジンバブエ政府は法定通貨として、さらに中国人民元、インド・ルピー、豪ドル、日本円を加え、9通貨を法定通貨とした[35]。ジンバブエ政府では複数基軸通貨制(別名:複数通貨制)または通貨バスケット制を導入した。

2014年12月、ジンバブエ準備銀行は、ボンドコインと呼ばれる硬貨を発行(鋳造は南アフリカ国内)。ボンドは債券に裏付けされていることを意味し、公債コインと訳されることがある。価値は、アメリカ合衆国の通貨、セントと同等の価値を有するものと位置づけられているが、過去のジンバブエ・ドルの経緯から流通は停滞している[39]

2015年6月、ジンバブエ中央銀行は、ジンバブエドルを廃止し、米ドルに両替して回収すると発表。両替レートは1ドル=3京5千兆ジンバブエドル。9月までに終わらせる[40]。2015年12月、9種の法定通貨のうち、中国人民元を2016年より本格的に流通させることを決めた[41]

2016年5月には、ボンドコイン(前出)に続き紙幣版のボンドノートも発行されたが市民から支持はされず、2019年にかけて価値は急落している[42][43]

2019年2月、ボンドノートと電子マネーがRTGSドルに改称された(RTGS=即時グロス決済)。6月24日、ジンバブエ中央銀行は一切の外貨を法定通貨として使用することを禁じた[44][45]

国民

伝統的な衣装に身を包んだショナ人呪術医

民族

ショナ人が71%、ンデベレ人英語版が16%、その他のアフリカ系(バントゥー系en:Venda peopleトンガ族シャンガーン人en:Kalanga peopleソト族en:Ndau peopleen:Nambya)が11%、残りはヨーロッパ人やアジア人などである。

言語

公用語英語だが、ショナ語北ンデベレ語などが主に使われる。

新たに公用語として16言語(チェワ語セナ語バルウェ語フランス語版クロアチア語版(Chibarwe))、英語カランガ語英語版チュワ語英語版(コイサン語)、ナンビャ語英語版ンダウ語英語版北ンデベレ語(ンデベレ語)、ツォンガ語シャンガーン語)、ショナ語ジンバブエ手話英語版ソト語トンガ語ツワナ語ヴェンダ語コサ語)が定められている。

宗教

キリスト教と部族宗教の混合が50%、キリスト教が25%、部族宗教が24%、イスラム教などが1%となっている。

婚姻

結婚時の姓に関する法はなく、婚前の姓をそのまま用いる(夫婦別姓)ことも、夫の姓に変更する(夫婦同姓)ことも可能[46]

教育

イギリスに倣い、1月に学校の年度が始まる。6歳からの入学で初等教育7年、前期中等教育4年と後期中等教育2年、高等教育が3年程。識字率は99%[要出典]

保健

国民の約3割が HIV に感染しているといわれており、世界保健機関 (WHO) の2006年版の「世界保健報告」によると、平均寿命は36歳と世界で最も短い(1990年の時点では62歳であった)。




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