シリアス・サム (ビデオゲーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 03:45 UTC 版)
開発
CroteamはThe First EncounterとThe Second Encounterの両方に使用した独自のエンジンを開発した。エンジン名は「シリアスエンジン(Serious Engine)」で、詳細レベルレンダリングを実装することで非常に大きな視距離と膨大な数のモデルを対処するように設計された。当時の大半のFPSエンジンは限られた描画距離と一度に画面上で動作する少数のモデル(すなわち敵)用に開発された。 シリアスエンジンは非常に効率的で、 数十の動く敵と巨大な敵を維持することができる。シリアスエンジンはDirect3DとOpenGLの両方でレンダリングでき、ピクセルや頂点シェーダーをサポートしていない一方で、Direct3D 7のハードウェア変換、クリッピング、ライトニングに最適化されている。シリアスエンジンはCroteamからのライセンス供与によって利用が可能[3]
シリアスエンジンの進化版の「シリアスエンジン2」がシリアスサム2で使用するために開発された。 同エンジンではピクセルや頂点シェーダー、HDR、視差マッピングなどの現代のGPUの多くの機能をサポートした。
シリアスエンジン3は『Serious Sam HD: The First Encounter』と『Serious Sam HD: The Second Encounter』に使われている。同エンジンは詳細なシェーディング、より現実的に見えるように敵を完全に再モデル化した。このエンジンはまたHDRと高精度マッピングのフル機能を活用するためにも開発された。 アップデート版のシリアスエンジン3.5は『シリアス・サム3: BFE』に使用された。
最新版はシリアスエンジン4でCroteamは最新作『The Talos Principle』に用いている。
2016年3月、CroteamはGNU General Public License v2の下でGitHubにフリー及びオープンソース・ソフトウェアとしてシリアスエンジンv1.10を公開した[4][5]
Palm OS版
2001年11月、Global Star SoftwareはInterActive Visionが開発したThe First EncounterのPalm OS版(12月初旬発売)の完成を発表した。本作は15ステージ、カラーとモノクロ両方でプレイできた[6] 。本作は2001年12月6日に発売され、ゲームのカラー版とモノクロ版の2つのデモも含まれている。
Xbox版
シリアスサムのXbox版はサムのモデルがFirst Encounterのモデルからよりカートゥーン風に変更され、 サムをDuke Nukemのように見えなくし今日のサムのようにするために陰影が取り除かれるなど明確な違いがある。また一部のモンスターのデザインも変更されている(例えばBeheaded系モンスターなら首が切断された人間から首が取れたサイボーグのようなデザインへ変更されている等)。Xbox版はPC版の両エピソードの全ステージが含まれているため、結果としてSecond Encounterの武器はPCでのFirst Encounterの一部であったステージに追加された。プレイエリアの外部エリアを削除したことでステージは小さくなっている。PC版とは異なり、サムはプレイエリアから離れすぎることはできない。これはXboxで使用可能なメモリ量が少ないためである。 ゲームプレイはアーケードゲーム的な内容となっており、スコアを利用したライフシステムがシングルプレイで実装されている。10万ポイント獲得するたびにプレイヤーは新ライフを獲得し死亡時にセーブポイントではなく死亡した場所で復活することができるようになっている。 同時に複数の敵を殺すとコンボポイントが加算され、プレイヤーは自身のスコアを早いペースで増やすことができる。更なる変更として財宝の追加とセーブポイントの微調整がなされており、赤色の公衆電話ボックスがセーブポイントとして指定されている。キーボードとマウス設定で通常提供されている操作性を補うためにXbox版には自動エイムも追加されている。
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- ^ “Steam Community: Serious Sam Classic: The First Encounter”. Valve Corporation. 2015年6月16日閲覧。
- ^ “Steam Community: Serious Sam Classic: The Second Encounter”. Valve Corporation. 2015年6月16日閲覧。
- ^ “Serious Engine Overview”. Croteam. 2015年6月17日閲覧。
- ^ Croteam Open-Sources The Serious Engine by Michael Larabel on Phoronix (11 March 2016)
- ^ “Serious Sam’s Serious Engine source code release”. Croteam (2016年3月11日). 2016年3月12日閲覧。
- ^ Walker, Trey (2001年11月15日). “Serious Sam on your Palm”. GameSpot. 2013年8月20日閲覧。
- ^ Fletcher, JC (2009年6月25日). “Croteam seriously remaking Serious Sam for XBLA [update: It's coming to PC too”]. Engadget 2009年10月10日閲覧。
- ^ “Serious Sam HD: The First Encounter on Steam”. Valve Corporation. 2013年8月20日閲覧。
- ^ Dawe, Liam (2017年3月20日). “Serious Sam Fusion 2017 (beta) for The First Encounter is now available, with Linux support”. GamingOnLinux 2017年4月10日閲覧。
- ^ Dawe, Liam (2017年4月6日). “Serious Sam HD: The Second Encounter is now available on the Fusion engine with Vulkan”. GamingOnLinux 2017年4月10日閲覧。
- ^ “Serious Sam HD: The Second Encounter - Legend of the Beast DLC on Steam”. Valve Corporation. 2013年8月20日閲覧。
- ^ “Serious Sam: The First Encounter Critic Reviews for PC”. Metacritic. CBS Interactive. 2016年2月6日閲覧。
- ^ Keighley, Geoff (October 2001). “READ.ME; G.O.D.'s Fall from Grace”. Computer Gaming World (207): 30-32.
- ^ “Serious Sam: The Second Encounter Critic Reviews for PC”. Metacritic. CBS Interactive. 2016年2月6日閲覧。
- ^ “Serious Sam: The Second Encounter Critic Reviews for PC”. Metacritic. CBS Interactive. 2016年2月6日閲覧。
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