シコルスキー S-76
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/27 09:13 UTC 版)
概要
シコルスキー・エアクラフト社が、民間市場のシェア拡大のため自主開発した。メインローターは、チタニウム・ノーメックス・ガラス繊維複合材などを使用した後退角付4枚。テール・ローターは複合材製4枚。降着装置は前輪式で引き込み脚。
流麗な外見と乗り心地の良さからVIP機、遊覧飛行にも使われている。
A,B,C,D型があり、それぞれ搭載エンジンが異なる。また、S-76Bを基にした軍用型も開発されている。
派生型
![](https://weblio.hs.llnwd.net/e7/redirect?dictCode=WKPJA&url=https%3A%2F%2Fupload.wikimedia.org%2Fwikipedia%2Fcommons%2Fthumb%2F1%2F12%2FPesca_1_en_Vigo_dende_a_cuberta_6_do_Grand_Voyager.jpg%2F250px-Pesca_1_en_Vigo_dende_a_cuberta_6_do_Grand_Voyager.jpg)
- S-76A
- エンジンはアリソン社(現:ロールス・ロイス・ホールディングス)250-C30 485kW (650shp)×2基。
- S-76 Mk.II
- 1982年の発売。全天候飛行のための航法機器を搭載。エンジンの信頼性の向上と調整による若干の緊急出力の向上。
- エンジンはアリソン社(現:ロールス・ロイス・ホールディングス)250-C30S 485kW (650shp)×2基[1]。
- S-76A+
- エンジンはチュルボメカ社 アリエル1S 523kW (700shp)×2基。
- S-76B
- エンジンはプラット・アンド・ホイットニー・カナダ社 PT6B-36A 732kW (960shp)×2基。
- S-76C
- エンジンはチュルボメカ社 アリエル1S1 541kW (725shp)×2基。
- S-76C+
- エンジンはチュルボメカ社 アリエル2S1 587kW (787shp)×2基。
- S-76C++
- エンジンはチュルボメカ社 アリエル2S2 636kW (853shp)×2基。
- S-76D
- エンジンはプラット・アンド・ホイットニー・カナダ社 PW210S 783kW (1,000shp)×2基。
- Main Rotor Bladeを完全なコンポジット製に変更するとともに、電力供給システム、自動操縦システム、計器表示システムなどを一新している。エンジン及びMain Rotor Bladeの変更に伴う余剰出力の向上により最大離陸重量が11,875 lbsに向上した。
- RP1
- MH2000開発のため、三菱重工業がS-76Aを改造して製作した実験機。
性能・主要諸元(S-76C++)
- 乗員: 2名
- 乗客:12人
- 全長: 52 ft 6 in (16.0 m)
- 主回転翼直径: 44 ft 0 in (13.41 m)
- 全高: 14 ft 5.8 in (4.414 m)
- 円板面積: 1520.53 ft² (141.26 m²)
- 空虚自重: 7,005 lb (3,177 kg)
- 全備重量: 11,700 lb (5,306 kg)
- 最大離陸重量: 11,700 lb (5,306 kg)
- 発動機:チュルボメカ アリエル 2S2 636kW (853shp)×2基
- 超過禁止速度: 155 knots, 178 mph (287 km/h)
- 航続距離: 345 nm 30分予備燃料 (639 km 30分予備燃料)
下記の「東京愛らんどシャトル」では、乗員1名、乗客9人で運行している。
固有名詞の分類
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