インタラクションデザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/03 19:45 UTC 版)
一般的工程
多くのインタラクションデザインでとられる一般的な工程では、既知の問題への1つの解を生成することをテーマとする(唯一の解ではない)。この過程における鍵となる要素は繰り返しのアイデアであり、素早くプロトタイプを構築し、ユーザーと共にその解をテストするということを繰り返す。
以下では、インタラクションデザインの工程の主なステップを解説する。
- デザイン調査 — 参与観察、インタビューなどの技法を使ってユーザーとその環境を調査し、ユーザーをよく知ることで彼らに向けたデザインを可能にする。
- コンセプト生成 — ユーザー調査の結果と技術的可能性、ビジネスとしての可能性を考慮して新たなソフトウェア/製品/サービス/システムのコンセプトを生成する。この段階では何度もブレインストーミングしてコンセプトを洗練させていく。
- シナリオ/ペルソナ/プロファイルの作成 — 調査で観察された振る舞いパターンから、製品やサービスが将来使われたときのシナリオ(ユーザーストーリー)や絵コンテを作成する。最初にシナリオの元となる想定ユーザーのペルソナやプロファイルを作成することが多い。
- ワイヤフレームとフロー図 — 製品やサービスの機能をワイヤフレームと呼ばれる図で表現する。ページ毎にシステムの詳細を表したもので、操作方法を説明した文章が付与される。フロー図はシステムや個々の機能の論理やステップを示す。
- プロトタイピングとユーザーテスト — 様々なプロトタイピング技法を駆使してアイデアを様々な観点でテストする。この工程は、「役割」のテスト、「ルック・アンド・フィール」のテスト、「実装」のテストに分類される。
- 実装 — 実際の製品などの実装が行われる。この際にもインタラクションデザインの観点で正しく実装されているかの検証がなされる。製造上の都合で変更が行われた場合にデザインへの影響がないか、影響がある場合に対策をどうするかなどを考えることがインタラクションデザインの役割となる。
- システムテスト — システムが完成したら、さらなるテストが行われる。
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