イエナプラン教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 07:09 UTC 版)
オランダ・イエナプラン教育の特徴
ドイツに起こったイエナプラン教育とオランダのイエナプラン教育の最も大きな違いは、後者が「オープンモデル」を強調している点である。それは、イエナプラン教育を、形式的・原理主義的に模倣する「メソッド」としてみなす立場を否定し、ペーターゼンが打ち立てた基本的な考え方を『コンセプト』として共有しながら、教育関係者が独自の個別の状況に合わせて、自分自身で応用的に実践することを勧めるものである。そのために、オランダ・イエナプラン教育協会では、独自に『イエナプランの20の原則』を考案、1991年の全国総会で文言を全会一致で承認。以後、オランダのすべてのイエナプラン校は、この「20の原則」を学校要覧に掲載し、生徒や保護者に明示して教育活動を展開することとなった。
日本における紹介と運動
ペーター・ペーターゼンの「小さなイエナプラン」は、1984年に明治図書出版が刊行した『学校と授業の変革:小イエナ・プラン』(三枝孝弘・山崎準二訳)で紹介された。オランダにおけるイエナプラン教育の実践については、長く知られていなかったが、2004年に、リヒテルズ直子が『オランダの教育―――多様性が一人ひとりの子どもを育てる」(平凡社)の中で紹介し、さらに、2006年に「オランダの個別教育はなぜ成功したのか―――イエナプラン教育に学ぶ」で詳細を紹介している。
2010年10月11日、日本でイエナプラン教育に関心を持つ学校教育関係者、研究者、一般市民らが集まり、リヒテルズ直子を代表として「日本イエナプラン教育協会」が設立されている。2016年夏には、初の全国大会を名古屋で開催した。2019年には長野県佐久穂町で日本で最初のイエナプランスクールである大日向小学校・中学校が開校し、注目を集めている[1]。
脚注
- 1 イエナプラン教育とは
- 2 イエナプラン教育の概要
- 3 オランダ・イエナプラン教育の特徴
- 4 参考文献
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