P/T/Rのアラインメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 22:39 UTC 版)
「アラインメント (言語学)」の記事における「P/T/Rのアラインメント」の解説
「与える」「貸す」のような、典型的な授与動詞の3つの項のうち、授与対象をT、受取手をRとして、Pとのアラインメントを考えると、間接型と二次型がある。日本語の格標示は、PとTを「を」で標示し、Rを別扱いして「に」で標示する、間接型(indirective)のアラインメントである。間接型アラインメントでは、PとTを合わせて直接目的語、Rを間接目的語と呼ぶ。 (6) a. 田中が 佐藤を 殺した。 A P (5) b. 鈴木が 田中に 金を 渡した。 A R T 一方、ヨルバ語の格標示では、PとRは何も標示されず、Tが l’ で標示されている。PとRが同列に扱われ、Tが別扱いを受けているので、二次型(secundative)のアラインメントである。二次型アラインメントのPとRを合わせて一次目的語、Tを二次目的語と言う。 (7) a. ó pa mí 彼 殺す 私 A P 「彼は私を殺した」 (5) b. ó fún mi l’ ówó 彼 与える 私 SEC 金 A R T 「彼は私に金を与えた」
※この「P/T/Rのアラインメント」の解説は、「アラインメント (言語学)」の解説の一部です。
「P/T/Rのアラインメント」を含む「アラインメント (言語学)」の記事については、「アラインメント (言語学)」の概要を参照ください。
- P/T/Rのアラインメントのページへのリンク