MEKO 360型フリゲート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 01:45 UTC 版)
| MEKO 360型フリゲート | |
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|   
      MEKO 360 H2型(アルゼンチン海軍 D13「サランディ」)
       | 
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| 基本情報 | |
| 種別 | フリゲート | 
| 建造所 |   | 
   
| 運用者 |   | 
   
| 建造期間 | 1978年 - 1982年 | 
| 就役期間 | 1982年 - 現在 | 
| 同型艦 |  MEKO 360 H1型 MEKO 360 H2型  | 
   
| 計画数 | 7隻 (うち2隻中止) | 
| 建造数 | 5隻 | 
| 次級 | MEKO 200型フリゲート | 
| 要目 | |
| 排水量 | 3,360 t | 
| 長さ | 126 m | 
| 幅 | 14 m | 
| 吃水 | 5.8 m | 
MEKO 360型フリゲートは、ドイツのブローム・ウント・フォス社(Blohm + Voss GmbH)によって設計されたMEKO型フリゲート。同シリーズの最初の艦級である。アルゼンチン海軍、ナイジェリア海軍向けに5隻が建造された。
概要
MEKO 360型は、MEKOコンセプトの初適用例である。MEKOコンセプトとは、多様な顧客に対して、より安価に、かつ彼らの要求に応えたフリゲートを提供することを企図したもので、綿密な配慮のもとで設計された船体に、モジュール化された装備品を搭載していくという方式である。機関構成、各種装備品を顧客の要望に応じて変更したカスタム・メイドのフリゲートの提供が可能となっている。
MEKO 360型の最初の発注者はナイジェリア海軍であった。ナイジェリア海軍は、ヘリコプターを1機搭載できるMEKO 360 H1型 1隻を発注し、アラドゥとして就役させた。アラドゥはナイジェリア海軍最大の艦であり、また、就役当時においては、アフリカ最大の戦闘艦と称された。
これに続いて発注したのがアルゼンチン海軍であり、彼らは、ヘリコプターを2機搭載できるMEKO 360 H2型の設計を選択した。しかし、のちに運用要求の変化によって、ヘリコプターの搭載数は1機に減らされた。これは、アルミランテ・ブラウン級と命名され、同海軍の主力艦として運用されている。なお、アルゼンチン海軍(およびジェーン海軍年鑑)では、本級が大型であることから駆逐艦として分類している。
しかし、MEKO 360型は、やや余裕をとりすぎて、船体設計に合理的でない面があり、そのために運用コストがやや高くなっていると考えられた。このことから、B+V社は、これを元に合理化を進めて小型化したものとしてMEKO 200型フリゲートを開発し、以後の発注はこちらに限定された。こうして誕生したMEKO 200型フリゲートは肥大化を続け、最新のMEKO 200型であるMEKO 200 ANZAC型では、MEKO 360型よりも大型となっている。また、MEKO 360型をベースとした軽フリゲート(コルベット)としてMEKO 140型フリゲートも開発されたものの、船型過小であったため、輸出成績は不振であった。
採用国・運用状況
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 ナイジェリア海軍
   - アラドゥ (MEKO 360 H1型; 1隻)
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 アルゼンチン海軍
   - アルミランテ・ブラウン級駆逐艦 (MEKO 360 H2型; 4隻)
 
関連項目
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