Henry Shrapnelとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Henry Shrapnelの意味・解説 

ヘンリー・シュラプネル

(Henry Shrapnel から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/06 07:41 UTC 版)

ヘンリー・シュラプネル
Henry Shrapnel
生誕 (1761-06-03) 1761年6月3日
グレートブリテン王国ブラッドフォード・オン・エイヴォン
死没 1842年3月13日(1842-03-13)(80歳没)
イギリスサウサンプトン
テンプレートを表示

ヘンリー・シュラプネル(Henry Shrapnel, 1761年6月3日 - 1842年3月13日)は、イギリスの軍人。イギリス陸軍砲兵隊に所属した。榴散弾の開発者として知られ、現在でも英語圏では榴散弾をシュラプネル弾(shrapnel shell)と呼称する。

1761年、イングランドウィルトシャーブラッドフォード・オン・エイヴォンにて、父ザカリア・シュラプネル(Zachariah Shrapnel)と母リディア(Lydia)の元、9人兄弟の1人として生を受ける[1]

1784年、当時イギリス陸軍砲兵隊英語版に中尉(lieutenant)として勤務していたシュラプネルは、自ら材料や資金を調達し、彼自身が「球体弾」(spherical case)と呼ぶ新型砲弾を開発した。これは大量の鉛弾が詰め込まれた中空の砲弾で、空中で炸裂することで敵の頭上に鉛弾を撒き散らすというものであった。1787年にはジブラルタルで有用性を証明した[2][n 1]。彼はこの砲弾を対人砲弾として設計していた。1803年、イギリス陸軍はシュラプネルが開発したオリジナルの砲弾よりもやや細長いものを採用し、これに彼の名をとったシュラプネル弾(shrapnel shell)という名称を与えた[5]。以後、シュラプネル弾の役割が榴弾に引き継がれてからも長く、「シュラプネル」という語は砲弾片、また破片一般を指す言葉としても用いられるようになった。第一次世界大戦が終わる頃まで、シュラプネル弾はシュラプネルの原設計のまま製造されていた。

その後、シュラプネルはフランドル方面に派遣され、1793年には負傷している。大尉(captain)としての8年間の勤務を経て、1803年11月1日には少佐(major)に昇進。1804年4月30日、フォート・ニュー・アムステルダムオランダ語版を巡る戦いでは自らシュラプネル弾を運用して大戦果を上げ、7月20日には中佐(lieutenant colonel)に昇進している。

1814年、英国政府はシュラプネルの貢献を称え、彼に毎年1,200ポンド(現在の106,000ポンド相当)の生活費を給与する旨を決定した[6]。しかし官僚の妨害により、シュラプネルがこの生活費を完全に受け取ることは叶わなかった[1]。1827年3月6日、英陸軍砲兵隊司令大佐部(office of Colonel-Commandant, Royal Artillery)付勤務となる。1837年1月10日までに中将(lieutenant-general)に昇進している。

1835年頃から1842年に死去するまで、サウサンプトン・ペアツリー・グリーン英語版近くのペアツリー・ハウス英語版に暮らした[7][8]

俳優のジョン・シュラプネル、その息子のレックス・シュラプネルは子孫にあたる[9][10]

脚注・出典

脚注

  1. ^ 一部の歴史家は、フランス人技師ベルナール・フォレスト・ド・ベリドール英語版こそがこんにち榴散弾と呼ばれている砲弾の本当の開発者であると述べている。これによれば、1760年にはド・ベリドールが同様の砲弾を用いた秘密試験に関する報告をフランス軍に送っていたという。さらに仏軍砲兵総監ド・グリボーバル七年戦争の折、これの改良を行っていたともされる[3][4]

出典

  1. ^ a b Sweetman (n.d.)
  2. ^ Knight (2013). p. 47.
  3. ^ Vesilind (2006) pp. 283-7
  4. ^ McCloy (1952)
  5. ^ Rich (1967), p. 245
  6. ^ Long, Tony (March 2008). “March 13, 1842: Henry Shrapnel Dies, But His Name Lives On”. Wired. オリジナルの2008年6月3日時点におけるアーカイブ。. http://www.wired.com/science/discoveries/news/2008/03/dayintech_0313. 
  7. ^ Vale, Jessica (1980年). “Peartree House”. Lost Houses of Southampton. www.bitterne.net. 2012年6月22日閲覧。
  8. ^ Peartree House”. Port Cities: Southampton. plimsoll.org. 2012年6月22日閲覧。
  9. ^ Coveney, Michael (2020年2月18日). “John Shrapnel obituary”. The Guardian. 2020年2月18日閲覧。
  10. ^ John Shrapnel, versatile and intelligent actor on stage, film and television – obituary”. The Telegraph (2020年2月19日). 2020年2月19日閲覧。

参考文献

  • Hogg, Oliver Frederick Gillilan (1970). Artillery: its origin, heyday and decline. London: C. Hurst & Company. ISBN 978-0-900966-43-9.
  • Knight, Roger (2013). Britain Against Napoleon: The Organization of Victory, 1793-1815. London: Allen Lane. ISBN 978-1-846-14177-5
  • McCloy, Shelby Thomas (1952). French inventions of the eighteenth century. Lexington, Kentucky: University of Kentucky Press. OCLC 560969.
  • Rich, Norman N. (1967). "Shrapnel Wounds". The Journal of the American Medical Association 202 (3). doi:10.1001/jama.1967.03130160119038.
  • Sweetman, John (n.d.). "Shrapnel, Henry" in Oxford Dictionary of National Biography Online (subscription only), accessed 15 March 2014.
  • Vesilind, P. Aarne (2006). "Peace Engineering". Journal of Professional Issues in Engineering Education and Practice 132 (4) doi:10.1061/(ASCE)1052-3928(2006)132:4(283).

「Henry Shrapnel」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳

英語⇒日本語日本語⇒英語

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Henry Shrapnel」の関連用語

Henry Shrapnelのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Henry Shrapnelのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヘンリー・シュラプネル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2026 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2026 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2026 GRAS Group, Inc.RSS