有限次元分布
(Finite-dimensional distribution から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/05/12 08:06 UTC 版)
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数学における有限次元分布(ゆうげんじげんぶんぷ、英: finite-dimensional distributions)とは、測度論および確率過程の分野に登場するある道具のことを言う。ある測度(あるいは過程)のある有限次元ベクトル空間(あるいは有限時間の全体)への上への「射影」を調べることで、多くの情報が得られる。
測度の有限次元分布
をある測度空間とする。
の有限次元分布とは、任意の可測函数
,
に対する押し出し測度
のことを言う。
確率過程の有限次元分布
をある確率空間とし、
をある確率過程とする。
の有限次元分布とは、
に対する直積空間
上の押し出し測度
のことを言う。
この条件は頻繁に、可測な長方形領域を用いて次のように表現される。
ある過程 の有限次元分布の定義は、次のようにして測度
の定義と関連付けられる:
の法則
とは、
から
への函数の全体
上のある測度であったことを思い出されたい。一般に、これは無限次元空間となる。
の有限次元分布は、有限次元直積空間
上の押し出し測度
である。ここで
は自然な「時間 での評価」の函数である。
緊密性との関連
確率測度の列 が緊密で、
のすべての有限次元分布が対応するある確率測度
の有限次元分布に弱収束するなら、
は
に弱収束する。
関連項目
- 法則 (確率過程)
- Finite-dimensional distributionのページへのリンク