Copy number variationとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > Copy number variationの意味・解説 

シー‐エヌ‐ブイ【CNV】

読み方:しーえぬぶい

《Copy Number Variation》⇒コピー数多型


コピー数多型

(Copy number variation から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/04 06:39 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

コピー数多型(こぴーすうたけい)またはCNV (Copy Number Variation)とは、ある集団のなかで1細胞あたりのコピー数が個人間で異なるゲノムの領域のことを言う。発見者のチャールズ・リー(en)によって命名された[1]

概要

通常は1Kbp以上の長さの領域とされる[2]。ゲノムDNAの数の多型としては、他にindel, VNTR(Variable Number of Tandem Repeat), マイクロサテライトなどが知られているが通常これらはすべて1Kbp以下のサイズである。コピー数多型は、対象に比較して相対的にコピー数が多い場合と少ない場合がありそれぞれ重複、欠失と呼ばれる。特に集団のなかで1%以上の頻度を持つものをCNP (Copy Number Polymorphism)と呼ぶ[2]

通常ヒトの細胞には遺伝子は2個(2コピー)あり、一つは父方、もう一つは母方に由来するとされる。しかしCNVとは個人によっては1細胞あたりある遺伝子が1個(1コピー)しかなかったり、あるいは3個(3コピー)以上存在するといった遺伝子の“数の個人差”であり、一塩基多型(SNP)に代表されるような“配列の個人差”とは異なる概念である。遺伝子の重複、欠失が何らかの疾患、特に先天性疾患と関連している報告は過去にも多数あったが、正常な形質をもつヒトのゲノム中に高頻度に見られる多型として初めて明確な報告がなされたのは2004年のことである[3] [4]

その後の解析によりヒトゲノムの1割以上の領域を覆う多型であることがわかり[5]、疾患感受性、薬剤感受性などを含めヒトの形質差に広く関与している可能性があることが示された。


脚注

  1. ^ ノーベル賞有力候補韓国系教授「アバター・ネズミで胃・乳癌オーダーメード治療法を研究」中央日報日本語版 2014年09月26日
  2. ^ a b Feuk, Lars (2006 Feb). “Structural variation in the human genome”. Nat Rev Genet 7: 85-97. doi:10.1038/nrg1767. PMID 16418744. 
  3. ^ Iafrate, John (2004 Sep). “Detection of large-scale variation in the human genome”. Nat Genet 36: 949-51. doi:10.1038/ng1416. PMID 15286789. 
  4. ^ Sebat, Jonathan (2004 Jul 23). “Large-scale copy number polymorphism in the human genome”. Science 305: 528-8. doi:10.1126/science.1098918. PMID 15273396. 
  5. ^ Redon, Richard (2006 Nov 23). “Global variation in copy number in the human genome”. Nature 444: 444-54. doi:10.1038/nature05329. PMID 17122850. 

「Copy number variation」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Copy number variation」の関連用語

Copy number variationのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Copy number variationのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのコピー数多型 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS