CTW
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種類 | 株式会社 |
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市場情報 |
'NASDAQ CTW 2025年8月6日上場 |
略称 | CTW |
本社所在地 | 日本 106-0032 東京都港区六本木1-9-10 仙石山森タワー29F |
設立 | 2013年8月 |
業種 | IT |
法人番号 | 9010001155370 |
事業内容 | プラットフォーム事業 |
代表者 | 佐々木 龍一(代表取締役社長) |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 200人(2022年)[1] |
外部リンク | https://ctw.inc/ |
CTW株式会社(シーティーダブリュー、英: CTW Inc., NASDAQ: CTW)は、東京都港区に本社を置く日本のインターネット関連企業。 HTML5技術を活用したブラウザゲームプラットフォーム「G123(ジーイチニサン)」の運営で知られ、アニメ・漫画などの知的財産(IP)を題材としたタイトルを多数展開している[2]。
2025年に海外持株会社であるCTW Cayman Inc.を通じて、Nasdaq Capital Marketに上場した[3]。
概要
2013年に設立された同社は、スマートフォンやPCのブラウザ上で動作するHTML5技術(現在のHTML Living Standardを含む)によるゲームの企画・運営を主軸とする。自社開発のプラットフォーム「G123」を通じ、ユーザー登録やアプリインストールを必要としない即時プレイ型のゲームサービスを提供している。 アニメ・漫画・ライトノベルなどの既存IPを題材とした作品を多く配信しており、「蜘蛛ですが、なにか? 迷宮の支配者」「ありふれた職業で世界最強 リベリオンソウル」「ドラえもん コミックトラベラー」などが代表的なタイトルとして挙げられる[4]。 海外向けには多言語版(英語・反対中国語・韓国語など)を展開し、2024年時点で全世界累計登録数は5億件を超えている[5]。
同社の収益モデルは、基本プレイ無料(アイテム課金型)のオンラインゲーム事業を中心とし、広告・IPライセンス・海外配信などの複数チャネルで構成されている。技術面ではHTML5による即時プレイとクラウド配信を組み合わせた自社基盤を構築しており、複数言語・地域で同一プラットフォームを運用できる点を特徴としている[6]。
沿革
- 2013年 - CTW株式会社 設立[7]
- 2019年 - 累計登録ユーザー数が1,000万人を突破[8]
- 2020年 - 累計登録ユーザー数が5,000万人に到達[9]
- 2021年 - 英語圏向けタイトルの提供を開始[10]
- 2024年 - 全世界ユーザー数が5億件を突破[11]
- 2025年 - 海外持株会社CTW Cayman Inc.がNASDAQに上場[12]
上場
2025年8月6日(米国東部時間)、CTW株式会社の海外持株会社であるCTW Cayman Inc.が、米国Nasdaq Capital Marketで新規上場し、ティッカーシンボルはCTWとなった[13][14]。
公開価格は1株あたり5.00米ドル、発行株数は2,400,000株で、想定調達総額は手数料等控除前で約1,200万米ドル。引受人の代表はKingswood Capital Partnersで、オーバーアロットメントとして45日間・360,000株の追加割当オプションが付与された[15][16][17]。 オファリングのクロージングは2025年8月7日に発表された[18]。 また、上場後の2025年8月18日には、Nasdaqマーケットサイトで開会ベルのセレモニーが実施された[19]。
提出書類(Form F-1等)では、特定タイトルへの依存度や規制・広告表現に関するリスク、為替、地域ごとの法制度など複数の事業リスクが記載されている。また、2024年度におけるブラウザゲーム『ビビッドアーミー』の収益構成比は全体の約58%だったが、2025年1月31日までの6か月間では28.6%まで低下しており、収益源の分散が進んでいる[20]。
広告表現をめぐる議論
同社および同社が運営するプラットフォーム「G123」に関連するオンライン広告については、誇張的または挑発的な表現、ゲーム内容との乖離が指摘されることがある[要出典]。国内メディアでは、いわゆる「実際のゲームと異なる印象を与える」広告の問題が取り上げられ、弁護士や関係機関の見解を交えて景品表示法(優良誤認・有利誤認等)との関係が論じられている[21]。
一方、G123の一部タイトルでは、広告表現に関するユーザーからの反応を踏まえたキャンペーン(「クソ広告撲滅キャンペーン」)が2020年に告知・実施されるなど、広告の質に注意を促す動きもみられた[22]が改善には至っていない。
海外では、イギリス広告基準局が2025年に「性的に強調されたアニメ広告」をめぐって違反判断を示しており、年齢層の高い表現やミスタゲティングへの注意を喚起している。これはゲーム分野の広告表現に対する規制的関心が継続していることを示す事例とされる[23]。
他方、ユーザー向けのレビュー記事では、過去に広告表現を巡る論議も行われたが、「ゲームの安全性・支払いの信頼性そのものとは直接関係しない」とする記述や、実際に長期プレイ・決済検証を行ったうえで肯定的な論調も見られる。こうした記事は広告評価とサービス利用上の安全性を区別して論じている[24]。
評価
G123プラットフォームおよび配信タイトルの評価は、媒体やユーザー層によって異なる。
肯定的な評価としては、ASCII.jpなどのメディアで、アカウント登録なしで即時にプレイできる利便性や、HTML5技術による軽量動作が取り上げられている[25]。 また、オンラインレビューサイトでは、課金決済の安全性やプレイ環境の安定性に関して「問題なく遊べる」との記述も見られる[26]。
4Gamer.netなどのゲームレビューでは、操作の簡便さや放置プレイを中心としたテンポ感について肯定的に評価されており、原作アニメや漫画の世界観を手軽に楽しめる点が強調される。一方で、ブラウザベースの構造上、戦闘や成長要素の単調さに言及する記述もある[27]。
ユーザー個人のレビュー・ブログ等では、原作タイトルにおいて原作ファンだからこそ失望感を抱いたという意見や、「似たシステムの使い回し」への批判も見られる。例として、あるブログでは G123 系ゲームは素材差し替えだけで構成されており、ストーリー要素がほとんどなく「原作が好きであるほど嬉しくない」と述べられている[28]。 また、アプリレビューサイトでは、演出面・ストーリー面の薄さを不満としつつも、原作キャラクター登場点を評価している記述もある[29]。 ただし、これらの意見はあくまで個人の感想・レビューであり、必ずしも検証された事実を示すものではない。
総じて、G123は「ブラウザ上で手軽にアニメ・原作作品の世界観を再現して遊べる」という点を評価する声が多く、同時に作品ごとに演出の薄さや類似性への批判もあるなど、肯定・否定両面の評価が並立している。
市場・事業リスク
CTWが展開するブラウザゲーム事業は、世界的なゲーム産業の中では限定的な成長領域とされる。TBRCによる市場分析では、ブラウザゲーム市場はモバイルアプリの普及に伴い相対的に縮小傾向にある一方で、HTML5技術の進展によって一定の需要を維持しているとされる[30]。
国内市場については、4Gamer.netの業界特集で「国内のHTML5ゲーム市場は成熟期を迎えており、アニメや漫画など既存IPを題材とする作品が増加している」とされ、人気IPへの依存度が収益面のリスク要因になることが指摘されている[31]。
一方で、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の分析では、今後のブラウザ・クラウドゲーム分野ではAI技術やパーソナライズ機能の導入が差別化の鍵になるとされ、成長の余地も残されているとする見解が示されている[32]。
また、同社の上場時に提出されたSEC登録書類(Form F-1等)でも、為替変動、広告表現に関する法規制、地域ごとの法律の違いなどを事業リスクとして挙げており、これらの外部要因が業績に影響を与える可能性を指摘している[33]。
総じて、同社の事業は既存IPを活用したブラウザゲーム市場という成熟分野に位置しつつも、HTML5技術やAIによる表現拡張を通じて新たな競争優位を模索しているとされる。
脚注
- ^ https://www.green-japan.com/mobile/company/3882/interview
- ^ Inc, Aetas. “CTW(G123)(発売元)”. 4Gamer.net. 2025年10月15日閲覧。
- ^ Nasdaq公式「CTW Cayman Announces Pricing of Initial Public Offering」 https://www.nasdaq.com/press-release/ctw-cayman-announces-pricing-initial-public-offering-2025-08-06
- ^ “「ドラえもん」がG123でブラウザゲーム化!初の本格オンラインRPG「ドラえもん コミックトラベラー」未知なる星「コミック星」へ出発だ!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2025年4月21日). 2025年10月15日閲覧。
- ^ “CTW、ゲームサービス「G123」の全世界ユーザー数が5億人を突破!今後のアップデート情報を解禁 | gamebiz”. gamebiz【ゲームビズ】. 2025年10月15日閲覧。
- ^ “延べユーザー5億超の人気ブラウザゲームプラットフォーム「G123」を支えるアリババクラウドの魅力”. Ledge.ai. 2025年10月15日閲覧。
- ^ “CTW株式会社(東京都港区)の企業詳細”. 全国法人リスト. 2025年10月15日閲覧。
- ^ “ゲームサービス「G123」の会員数が1000万突破!特別プレゼントキャンペーンを開催!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2019年5月20日). 2025年10月15日閲覧。
- ^ “延べユーザー5億超の人気ブラウザゲームプラットフォーム「G123」を支えるアリババクラウドの魅力”. Ledge.ai. 2025年10月15日閲覧。
- ^ Business Wire「CTW Releases “Seirei Gensouki: Spirit Chronicles Another Tale” in English on December 22, 2021」 https://www.businesswire.com/news/home/20211216006266/en/CTW-Releases-Seirei-Gensouki-Spirit-Chronicles-Another-Tale-in-English-on-December-22-2021-on-HTML5-Game-Platform-G123
- ^ Gamebiz(前掲)
- ^ Nasdaq公式(前掲)
- ^ Nasdaq公式「CTW Cayman Announces Pricing of Initial Public Offering」 https://www.nasdaq.com/press-release/ctw-cayman-announces-pricing-initial-public-offering-2025-08-06
- ^ Nasdaq IPO Overview(CTW Cayman) https://www.nasdaq.com/market-activity/ipos/overview?dealId=1335513-113988
- ^ Nasdaq公式(前掲)
- ^ Investing.com「CTW Cayman prices IPO at $5 per share」 https://www.investing.com/news/company-news/ctw-cayman-prices-ipo-at-5-per-share-set-to-list-on-nasdaq-93CH-4171606
- ^ IPOScoop「CTW Cayman」 https://www.iposcoop.com/ipo/ctw-cayman/
- ^ GlobeNewswire「CTW Cayman Announces Closing of Initial Public Offering」 https://www.globenewswire.com/news-release/2025/08/07/3129806/0/en/CTW-Cayman-Announces-Closing-of-Initial-Public-Offering.html
- ^ Nasdaq公式「CTW Cayman to Ring NASDAQ Opening Bell on August 18, 2025」 https://www.nasdaq.com/press-release/ctw-cayman-ring-nasdaq-opening-bell-august-18-2025-2025-08-14
- ^ SEC(Free Writing Prospectus ほか) https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/2047148/000121390025058748/ea0247308-fwp_ctwcayman.htm
- ^ ねとらぼ「“実際のゲームと異なる広告”は問題ない? 弁護士が解説」 https://nlab.itmedia.co.jp/cont/articles/3299932/
- ^ Inside「クソ広告撲滅キャンペーン」 https://www.inside-games.jp/article/2020/01/23/126998.html
- ^ Lewis Silkin「ASA says game over to sexualised anime ads targeting UK viewers」 https://www.lewissilkin.com/insights/2025/08/29/asa-says-game-over-to-sexualised-anime-ads-targeting-uk-viewers-102l13q
- ^ Onlinegame-pla.net「G123の遊び方と安全性まとめ」 https://onlinegame-pla.net/g123-anzenplay-howto-matome16/
- ^ ASCII.jp「G123でブラウザゲームを遊んでみた」 https://ascii.jp/elem/000/004/078/4078644/
- ^ Onlinegame-pla.net(前掲)
- ^ 4Gamer「『転生したら剣でした Brave Rush』レビュー」 https://www.4gamer.net/games/566/G056608/
- ^ Ameblo「グルスタの総評」 https://ameblo.jp/emlsae/entry-12826256189.html
- ^ apps-island「ネギまほ評価レビュー」 https://apps-island.com/negimaho
- ^ TBRC「Browser Games Global Market Report」 https://www.gii.co.jp/report/tbrc1672331-browser-games-global-market-report.html
- ^ 4Gamer「業界動向特集 2025」 https://www.4gamer.net/games/991/G999104/20250520037/
- ^ BCG「ゲーム産業レポート 2025」 https://bcg-jp.com/article/8486/
- ^ SEC(FWPほか) https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/2047148/000121390025058748/ea0247308-fwp_ctwcayman.htm
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