ビカリセンとは? わかりやすく解説

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ビカリセン

(Bicalicene から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 15:06 UTC 版)

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trans-ビカリセン
trans-Bicalicene
識別情報
CAS登録番号 73091-52-8
PubChem 5257656
ChemSpider 4423214
特性
化学式 C16H8
モル質量 200.23 g mol−1
融点

125–130 °C (dec)[1]

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
cis-ビカリセン
cis-Bicalicene
識別情報
CAS登録番号 122605-73-6
PubChem 101619525
特性
化学式 C16H8
モル質量 200.23 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ビカリセン(Bicalicene)は、化学式C16H8多環式炭化水素であり、シクロペンタジエン2つとシクロプロペン2つが結合して8員環を成している。cis-ビカリセンとtrans-ビカリセンの2つの異性体がある。名称はカリセンの二量体であることによる。

合成

1,2-ビス(tert-ブチルチオ)-3,3-ジクロロシクロプロペンをシクロペンタジエンアニオンで処理した後、水素化トリブチルスズとシリカゲルを用いて脱硫的スタニル化することで調製される。

性質

trans-ビカリセンは、3員環の炭素原子に正電荷、5員環の炭素原子に負電荷を持ち、分子全体としてπ電子16個を持つ多環芳香族炭化水素である[2]

一方、cis-ビカリセンは反芳香族炭化水素である[3]

関連項目

参考文献

  1. ^ Yonedo, Shigeo; Shibata, Mitsuhiro; Kida, Shuji; Yoshida, Zen-ichi; Kai, Yasusi; Miki, Kunio; Kasai, Nobutami (January 1984). “A Novel Aromatic Hydrocarbon with 16 π-Electron Periphery: "Cyclic Bicalicene"”. Angewandte Chemie International Edition in English 23 (1): 63–64. doi:10.1002/anie.198400631. 
  2. ^ “Capturing the elusive aromaticity of bicalicene”. Physical Chemistry Chemical Physics 15 (9): 3286–3293. (2013). Bibcode2013PCCP...15.3286O. doi:10.1039/C2CP43426A. 
  3. ^ Jelena Đurđević Nikolić; Ivan Gutman (2016). “A Comparative Study of the Two Isomers of Bicalicene”. Polycyclic Aromatic Compounds 38: 1–7. doi:10.1080/10406638.2016.1140659. 



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