Behistun Inscriptionとは? わかりやすく解説

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ベヒストゥン碑文

(Behistun Inscription から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/21 06:11 UTC 版)

ベヒストゥン碑文: The Behistun Inscription, ペルシア語: بیستونBīsotūn)は、アケメネス朝(ハカーマニシュ朝)の王ダレイオス1世(ダーラヤワウ1世)が、自らの即位の経緯とその正統性を主張する文章とレリーフを刻んだ巨大な磨崖碑。イラン西部のケルマーンシャー州にある。




  1. ^ 古代ペルシア語はインド・ヨーロッパ語族に属し、中世ペルシア語パフレヴィー語、サンスクリット、アヴェスター語等と近しい関係を持つ。またアッカド語はアフロ・アジア語族に属し、アラビア語やアラム語、ヘブライ語と関係がある。
  2. ^ 碑文中にゾロアスター(ザラスシュトラ)への言及はなく、またゾロアスター教においてアフラ・マズダーと対を為す悪神アーリマンへの言及もない[16]エミール・バンヴェニストは、当時のアケメネス朝の宗教について、はっきりとそれが「ゾロアスター教」であることを示すいかなる証拠も存在しないとし、アウラマズダーという神格はゾロアスター教よりも古い起源を持つものであると指摘する[16]。そしてこの時期に存在したアケメネス朝の宗教はギリシア人たちが記録したペルシア人の宗教である「マゴスの宗教」とも「ゾロアスター教」とも異なる「マズダー教」とでも呼ぶべきものであったとする[16]。一方で、ゲラルド・ニョリはマズダー教とゾロアスター教を等価として扱えるものであるとし、アケメネス朝の宗教はゾロアスター教であったと確言する[17]
  1. ^ World Heritage Centre: The List: Bisotun”. UNESCO. 2015年7月23日閲覧。
  2. ^ a b Rüdiger Schmitt (1989). “BISOTUN i. Introduction”. イラン百科事典. IV, Fasc. 3. pp. 289-290. http://www.iranicaonline.org/articles/bisotun-i 
  3. ^ a b 関根 (1964) p.122
  4. ^ Rüdiger Schmitt (1989). “BISOTUN iii. Darius's Inscriptions”. イラン百科事典. IV, Fasc. 3. pp. 299-305. http://www.iranicaonline.org/articles/bisotun-iii 
  5. ^ Rüdiger Schmitt (1993). “CUNEIFORM SCRIPT”. イラン百科事典. VI, Fasc. 5. pp. 456-462. http://www.iranicaonline.org/articles/cuneiform-script 
  6. ^ 伊藤 1974, pp. 14-21
  7. ^ a b 伊藤 1974, pp. 55-68
  8. ^ a b 伊藤 1974, pp. 243-244
  9. ^ a b c d ウォーカー 1995, pp. 90-99
  10. ^ 前田 2003
  11. ^ 関根 (1964) p.130
  12. ^ 関根 (1964) p.147
  13. ^ Norris, Edwin (1855). “Memoir on the Scythic Version of the Behistun Inscription”. Journal of the Royal Asiatic Society of Great Britain and Ireland 15. https://archive.org/stream/jstor-25228656/25228656#page/n1/mode/2up. 
  14. ^ a b c 伊藤 1974, pp. 22-50
  15. ^ P・R・ハーツ『ゾロアスター教』P.59
  16. ^ a b c バンヴェニスト 1996, pp. 12-44
  17. ^ ニョリ 1996, pp. 12-44
  18. ^ 青木 2006


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