Ba.27_(航空機)とは? わかりやすく解説

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Ba.27 (航空機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 07:58 UTC 版)

Ba.27

Ba.27は、イタリアブレダ社が1930年代に開発した単発単葉戦闘機。性能が悪かったためイタリア空軍では採用されず、少数機が中華民国に輸出されて日中戦争で使用された[1]。愛称はメタリコ(金属の意)[1]

概要

単葉機としては黎明期の機体であり、外形は当時としては新しかったが、設計は保守的である[1][2]。構造は木金混合であり、胴体は鋼管溶接フレームに金属張り(前部はアルミニウム張り、中央から後部にかけてはジュラルミン張り)、主翼は木製べニア張りで張線と支柱で保持されている[1][3]。エンジンは645馬力のアルファロメオ・マーキュリーVIを装備し、最高速度は380km/hであった[1][2]。武装に関しては、7.7mm機関銃2丁とする資料[1][3]と、胴体内に7.7mm機関銃2丁、胴体外側の張り出しに13mm機関銃2丁とする資料[4]がある。

1934年に完成したが、性能が悪くイタリア空軍では不採用となった[1]。日中戦争が勃発すると中華民国に11機が輸出され、中華民国空軍に装備された[1][4]。具体的な戦歴は不明だが、緒戦期に実戦投入されたとされる[1][4]

要目

  • 乗員:1名[4]
  • 全長:7.67 m[1]
  • 全幅:10.7 m[1]
  • 全高:3.4 m[4]
  • 翼面積:18.85 m2[2]
  • 自重:1,260 kg[4]
  • 全備重量:1,790 kg[2]
  • エンジン:アルファロメオ・マーキュリーVI(空冷、645hp)×1[1][2]
  • 最大速度:380 km/h[1]
  • 上限高度:9,000m[2]
  • 上昇力:5,000mまで7分30秒[2]
  • 航続距離:750 km[4]
  • 武装:ブレダ SAFAT 7.7 mm機銃×2[1][3]ないし13 mm機銃×2、7.7 mm機銃×2[4]

脚注

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 古田和輝『世界の戦闘機図鑑 1915-1945』株式会社ダイアプレス、2022年4月1日、68頁。 
  2. ^ a b c d e f g 木村秀政「1935年型列強軍用機集」『海と空 : 海軍雜誌』第4巻第3号、海と空社、1935年2月、31頁、doi:10.11501/1499394 
  3. ^ a b c 「支那空軍の飛行機」『工業雑誌』第73巻第923号、工業雑誌社、1937年11月、17頁、doi:10.11501/1562021 
  4. ^ a b c d e f g h 萱場四郎『支那軍はどんな兵器を使つてゐるか』モダン日本社、1939年、39,50頁。doi:10.11501/1255419 



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