鹿嶋神社 (富山県朝日町)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/09 13:45 UTC 版)
| 鹿嶋神社 | |
|---|---|
| 所在地 | 富山県下新川郡朝日町宮崎1484番地 |
| 主祭神 | 武甕槌神[1] |
| 社格等 | 指定村社(旧社格)[1] |
鹿嶋神社(かしまじんじゃ)は、富山県下新川郡朝日町宮崎1484番地にある神社である。旧社格は指定村社[1]。
概要
常陸国鹿嶋大神の御分霊が往古宮崎浦沖の島に御降臨した際に、村人がこれを鎮祭していたが、後世に現在の明神林に社地を移し、佐味郷の総氏神として崇敬を集めた。延喜式内神済神社は当社となり古来伝えられ、郷土史研究家の間では定説となっている。慶長10年(1605年)、加賀藩主前田利長が、大明神林を祈願の為奇進する旨の御印物を九里東太夫に下附している[1]。
宮崎鹿島樹叢
当神社の裏手にある、城山を背後とした236.6haの範囲にわたる原生林で、スダジイ、アカガシ、タブノキ、ヤブツバキ、カラスザンショウ、イイギリ等の温暖帯の巨樹が茂る。特にシロヤマシダとアカネカズラは暖温帯の北限となっている他、奥の院あたりにはシイノキの純林が生い茂る。富山県内随一の広大さと保存状況および、日本海沿岸における顕著な暖温性樹叢の北限であることから、昭和11年(1936年)12月16日に国の天然記念物として保護されている[2]。
この一帯の保護と育成を目標に、野外自然博物館の『朝日町宮崎自然博物館』が昭和27年(1952年)4月1日に設立し、同年4月17日に登録博物館となった。昭和30年(1955年)3月24日には、朝日町宮崎自然博物館設置条例が可決されている[3][2]。
稚児舞
越中の稚児舞の一つで、毎年5月3日から4日にかけて、海の安全や豊漁、豊作を願い舞子たちが踊り歩く春祭りである。児童が社頭で鎮魂豊漁を祈った後、父親たちに引率され地区内を巡る。2日間で120軒の家々をまわり、夜には当神社に舞を奉納する。華やかな衣装を纏いながら、男子は小槍を打ち振るう勇壮な「槍おどり」、女子は花笠をかぶりあでやかに扇をひるがえる「扇おどり」、さらに男女一緒の「若い衆おどり」を繰り広げる[4]。
昭和46年(1971年)9月14日、朝日町無形民俗文化財の指定を受ける[5]。
脚注
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