過去と未来の相関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 07:27 UTC 版)
「非整数ブラウン運動」の記事における「過去と未来の相関」の解説
過去の増分と未来の増分との相関関数は次のように計算される。 C Δ B H ( t ) = E [ ( B H ( t ) − B H ( t − Δ t ) ) ( B H ( t + Δ t ) − B H ( t ) ) ] E [ ( B H ( t ) − B H ( t − Δ t ) ) 2 ] = σ 2 ( 2 2 H − 1 − 1 ) | Δ t | 2 H σ 2 | Δ t | 2 H = 2 2 H − 1 − 1 {\displaystyle {\begin{aligned}C_{\Delta B_{H}}(t)&={\frac {E[(B_{H}(t)-B_{H}(t-\Delta t))(B_{H}(t+\Delta t)-B_{H}(t))]}{E[(B_{H}(t)-B_{H}(t-\Delta t))^{2}]}}\\&={\frac {\sigma ^{2}(2^{2H-1}-1)|\Delta t|^{2H}}{\sigma ^{2}|\Delta t|^{2H}}}\\&=2^{2H-1}-1\end{aligned}}} すなわち、時間 t に依存せず、ハースト定数 H によってのみ決定される。 1/2 < H < 1 のとき、C(t) > 0 過去と未来の相関が正なので、持続的(persistent)となる。過去における上昇トレンドまたは下降トレンドは未来でも相関の程度に応じて継続する可能性が高い。 H = 1/2 のとき、C(t) = 0 ブラウン運動となり、過去と未来に相関はない。 0 ≦ H < 1/2 のとき、C(t) < 0 過去と未来の相関が負なので、反持続的(anti-persistent)となる。過去におけるトレンドとは反対のトレンドが未来で観察される可能性が高くなる。
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