虞美人草 (漫画)とは? わかりやすく解説

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虞美人草 (漫画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 15:03 UTC 版)

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虞美人草
ジャンル 少女漫画
漫画
作者 岸裕子
出版社 白泉社
掲載誌 LaLa
レーベル サンコミックス・ストロベリーシリーズ(朝日ソノラマ
発売日 1981年1月号
その他 51ページ
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虞美人草-ひなげし-』(ぐびじんそう-ひなげし-)は岸裕子による日本漫画作品。『LaLa』(白泉社1981年昭和56年)1月号に掲載された。

週刊マーガレット』(集英社)でデビューし、その後9年の間、『別冊少女コミック』を中心とした小学館で作品を発表してきた岸裕子が、初めて他社の雑誌に発表した作品で、かなりの緊張を強いられた、と述懐している[1]。岸裕子の描く同性愛描写など、彼女の特質が色濃く表れた作品である。同時に、青春の日への追憶が、テーマの一つとして大きくクローズアップされている。

あらすじ

シモンは学生時代に日本に留学中に知り合った日本人の恋人、百合子のことを待ち続けて17年間、研究の日々を過ごしていた。そんな彼を心配に思った友人で富豪の息子、ルネは息抜きに自分の通う男娼のつとめるバーにシモンを招待する。そこで、シモンは、百合子にそっくりなルネの情人、コクリコと名乗る少年に出会う。その後、コクリコを手に入れたルネは、シモンに1週間、彼の面倒を見てくれるようにと依頼する。

登場人物

シモン
物語の主人公の青年。会社の研究員として論文を書いて生計を立てている。17年前に出会った百合子のことを忘れられず、独身のままである。
ルネ
シモンの学生時代からの友人。同じく独身。母親からは身を固めるよう言われている。父親の遺産で金と暇をもてあましている[2]。同性愛者で、コクリコを手に入れるために、ニースの別荘を売りに出している。
コクリコ
金髪で青い瞳の少年。名前は「ひなげし」という意味で、ひなげし模様の着物を着ていることから着けられている。本名はシモン。16歳。亡き母親の借金を肩代わりして、男娼バーで12歳から働いている。ルネの愛人。
百合子(ゆりこ)
シモンが日本留学時代に出会った少女。当時16歳で、白系のロシア人の血を引いた、薄茶色の瞳と黒い髪をしている。シモンと結ばれた後、彼を追って親戚の決めた縁談を断り、渡仏するが、その後、行方不明になる。

書誌情報

  • 『千の花』朝日ソノラマ、サンコミックス・ストロベリーシリーズ、1984年2月15日発行
    • 収録作品:「千の花」・「薔薇夫人(マダム・ローズ)」・「沈丁花」、「虞美人草(ひなげし)」・「イマジネーション」・「似た者同志」

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 『千の花』サンコミックス・ ストロベリーシリーズ単行本p170、朝日ソノラマ社、1984年
  2. ^ その代償として世の中の穢い部分も知り、学生時代と変わらないシモンの純粋さを羨ましく思っている



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