草木トンネル (鉄道)とは? わかりやすく解説

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草木トンネル (鉄道)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/11/03 15:25 UTC 版)

草木トンネル(くさきトンネル)は、わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線にある、群馬県みどり市東町草木地区を通過する全長5,242mの鉄道トンネルである。神戸駅沢入駅の間にあり、列車が約10分で通過する。トロッコ列車を運行する第三セクター鉄道の中では一番長いトンネル。トンネル神戸口と沢入口との高低差は約140mもあり、草木ダムの高さとほぼ同じである。

目次

概要

草木ダム建設によって路線の一部が水没するために新線を建設することになり、このトンネルが作られた。旧線は、一部遊歩道になっているが、ほとんどがダム建設により草木湖の中に沈んだ。草木湖に架けられている「草木橋」辺りに、旧草木駅があった。蒸気機関車C12形による重連貨物輸送を行っていた足尾線から蒸気機関車が廃止になったのは、同トンネルが長距離のため、蒸気機関車の走行が不可能だったからである。

歴史

新線(トンネル)区間

国鉄転換線の中では珍しいスラブ軌道となっている。トンネル中間地点に避難脱出口がある(国道122号からでは、富弘美術館近辺)。神戸駅構内に保線で使われるモーターカーが配置されている(草木トンネル内で深夜の時間帯に使われるものと思われる)。

見どころ

トロッコ列車わたらせ渓谷号」に乗車すると車内にてイルミネーションが点灯される。草木トンネル通過直後、草木湖を渡るが、窓を開けると気持ち良い風が入ってくる。景色も良い。鉄橋通過後「沢入トンネル」に入る。

その他

普通列車・トロッコ列車に乗車すると車内放送にてトンネルに関する案内がある。上り列車の場合、放送部分が沢入トンネルの轟音によって聞こえないことがあるが、下り列車の場合なら最後まで聞くことができる。旧線の遊歩道は、トンネル口から県道を200m程ダム方面に進んだところから始まる(廃トンネルが見える)。桜が植えられていて、4月中が見どころ。また、秋には紅葉も見られる。ダム手前で登山道となり、草木湖展望台手前で国道に出る。

旧線(廃線)区間

トンネル神戸口で、新線と旧線(廃線)が分岐するが、この部分はほとんど自然に戻っている。県道に沿っていて、道路側からでも鉄道の跡を見ることができる。遊歩道手前に鉄橋の橋台がある。県道が渡良瀬川を渡る辺りに、旧線跡を利用した遊歩道が分岐していて、ここから足尾線旧線を探索できる。琴平隧道があり、蒸気機関車C12形が重連運転で急勾配を力走した跡が見られる(煙の煤が残っている)。遊歩道は、登山道にて国道に至るほか、ダムの麓にある草木湖運動公園につながっている。運動公園へは、途中にある「わらべ橋」を渡る。草木ダム着工開始から、新線が開通するまでの間は、工事区間を迂回する仮線をつかって足尾線は運行していた。その痕跡を、このわらべ橋並びに川を越えた辺りにあるトンネル跡にて見ることができる。仮線のトンネルは柵があるため入ることはできない。反対の出口は草木湖湖底である。沢入側は、沢入トンネル付近で微かに見ることができるだけで、湖畔までは、どの辺りに線路跡があることすら分からない。並行する湖畔道路に使われていると思われる。

わたらせ渓谷線トンネル一覧

  • 神梅第1トンネル
  • 神梅第2トンネル
  • 神梅第3トンネル

(大間々 - 上神梅間)

(本宿 - 水沼間)

  • 神土第1トンネル
  • 神土第2トンネル

(小中 - 神戸間)

  • 草木トンネル
  • 沢入トンネル

(神戸 - 沢入間)

  • 名越トンネル
  • 笠松トンネル

(沢入 - 原向間)



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