終板器官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/16 13:55 UTC 版)
第三脳室の前壁を構成する組織で、前交連と視神経交叉の間に位置する終板器官(organum vasculosum of the lamina terminalis、OVLT)は、発生学的に神経管の先端にあたる終板の正中腹側を占めるためこの名がある。終板器官の内側は第三脳室に面して膨隆し、外側はくも膜下腔に面する。したがって内側、外側ともに髄腋に接している。内側から外側に向けて上衣細胞層、内層、外層の3層からなり、軟膜から入った血管が外層で血管叢をつくり、内層に進入そて毛細血管ループまたは糸球を形成する。毛細血管内皮は一般の内分泌腺の場合と同じように窓あき型で、血管周囲腔がみられる。血管壁には血管周囲腔を隔てて、神経線維、グリア細胞、タニサイトの突起が終わっている。
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