窓関数とは? わかりやすく解説

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窓関数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 09:42 UTC 版)

窓関数まどかんすう: window function)はある有限区間)以外で0となる関数である[1]まど: window)とも。

概要

窓関数はある有限区間以外で0となる関数である[1](⇒ #定義)。窓は関数や信号に掛け合わせて適用されることが主であり、これにより関数の有限区間のみを切り出す(⇒ #窓掛け)。様々な数学的変換のなかに登場し(⇒ #利用)、応用数学工学への応用範囲も広い(⇒ #応用)。窓関数の性能はその周波数スペクトルを用いて議論されることが多く(⇒ #性能)、目的に応じた様々な性能の窓関数が提唱されている(⇒ #例)。

定義

実数

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(2025年2月)
窓関数スペクトルの特性

窓関数

矩形窓

矩形窓くけいまど: rectangular window)。方形窓ほうけいまどとも。

単に有限長のデータを用意しただけのとき、暗黙のうちにこの窓関数を使っている。理論上、周波数分解能は最も良い。一方で

ガウス窓

Gauss window。ガウシアン窓 (Gaussian window) とも。

ガウス関数のフーリエ変換は再びガウス関数になる(フーリエ変換の固有関数である)。ガウス関数は無限に広がるため、実用上必要な長さまでで計算を打ち切る必要がある。無限に広がる窓関数を不連続に打ち切った場合、矩形窓を掛けた事になり、通過帯域と阻止帯域にリップルが発生し、サイドローブも大きく上昇する。主に、ガボール変換 (Gabor transform)や連続ウェーブレット変換で使われる。

  • ハン窓

    ハン窓ハンまど: hann window[注釈 6]フォンハン窓フォンハンまど: von Hann window)、: raised cosine window[要出典]2乗余弦窓[要出典]とも。

    ユリウス・フォン・ハン英語版が考案した。最もよく使われる窓関数の一つ[要出典]。ハン窓及び後述のハミング窓は、後の研究で後述する一つの関数族「一般化ハミング窓("raised cosine" または "generalized Hamming" 窓)」に分類されたため、ハン(Han)とハミング(Hamming)両名の名前から合成された「ハニング窓(hanning window)」という呼び方でハン窓を指す場合もある。

    • ハミング窓

      ハミング窓ハミングまど: hamming window[注釈 7]

      ハン窓の改良版として、リチャード・ハミングが考案した。最もよく使われる窓関数の一つ[要出典]。ハン窓より周波数分解能が良く、ダイナミック・レンジが狭い。区間の両端で不連続なのが特徴。

      • ブラックマン窓

        ブラックマン窓ブラックマンまど: Blackman window)。

        ラルフ・ブラックマン英語版が考案した。最もよく使われる窓関数の一つ[要出典]。ハン窓/ハミング窓より、周波数分解能が悪く、ダイナミック・レンジが広い。

        • カイザー窓、
          カイザー窓、
          バートレット窓

          Bartlett window。三角窓 (triangular window) とも。

          教科書には必ず出てくるが、実際に使うことは少ない。

          • バートレット‐ハン窓

            Bartlett‐Hann window。修正バートレット‐ハン窓 (modified Bartlett‐Hann window) とも。

            バートレット窓とハン窓の線形混合。異なる比率のものを使うこともある。

            • ナットール窓

              ナットール窓ナットールまど: Nuttall window)。

              • ブラックマン‐ハリス窓

                Blackman‐Harris window。

                • ブラックマン‐ナットール窓

                  ブラックマン‐ナットール窓ブラックマン‐ナットールまど: Blackman‐Nuttall window)。

                  • フラット・トップ窓

                    フラット・トップ窓フラット・トップまど: flat top window)。

                    スペクトルのメインローブの頂部が平らであることから、こう呼ぶ。別の式で表される窓関数を「フラット・トップ窓」と呼ぶことがある。




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