穴子でからぬけとは? わかりやすく解説

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穴子でからぬけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/14 00:55 UTC 版)

穴子でからぬけ』(あなごでからぬけ)は古典落語の演目。別題は『穴子のからぬけ』(あなごのからぬけ)、あるいは省略して『からぬけ』とも[要出典]。主に東京落語で広く演じられる。

与太郎がお題を出したものを当てさせるという遊びで、機知を見せて勝つという内容。武藤禎夫は「典型的な前座噺」としており、「与太郎噺のマクラにふられることが多く、独立した噺としてかけることは少ない」と記している[1]林家彦六の『林家正蔵随談』によると、かつては修業をこういった噺から始めるのが正式だったという[1]

1772年明和9年)に出版された小咄本『楽牽頭(がくたいこ)』の一編「なぞ」が原話に近いとされる[1]

あらすじ

与太郎が源兵衛の家を訪ね、「俺がなぞなぞを出すから、源さんが答えられるかどうか賭けをして遊ぼう」と持ちかける。源兵衛はしぶしぶ応じ、ふたりで小銭を出し合う。

与太郎は「まっ黒で、大きくて、足が4本あって、角があって、『モー』と鳴くものは」と出題する。源兵衛はあまりに簡単な問題に拍子抜けし、すぐさま「牛」と答えて小銭を取る。次に、与太郎は「黒くて、くちばしがあって、空飛んで、『カアー』って鳴くものは」と出題する。源兵衛は「カラス」と答えて小銭を取る(※演者によっては、さらに数問のやり取りを演じる)。

納得がいかない様子の与太郎は、高額の紙幣を出し、「今度は難しいのを出すぞ」とすごむ。あきれた源兵衛は与太郎をいさめるが、結局は賭けに応じることにする。与太郎は「長いのも短いのもあって、太いのも細いのもあって、つかむとヌルヌルするものは」と問う。源兵衛は「俺が『ヘビ』と言ったらお前は『ウナギ』、『ウナギ』と言ったら『ヘビ』と言うんだろう」となじる。与太郎が「両方言ってもいいよ」と言うので、源兵衛は「ヘビとウナギだ」と答える。すると与太郎は、

「残念。『アナゴ』で、からぬけだ(=出し抜いてやった)」。

バリエーション

上記のストーリーからさらにつづける演じ方がある[要出典]

大金を取られて悔しがる源兵衛に、与太郎がまったく同じ問題を出す。源兵衛が「ヘビとウナギとアナゴ」と答えると、与太郎は「ズイキ(あるいは、長ネギ)の腐ったのだ」。

脚注

  1. ^ a b c 武藤禎夫 2007, pp. 37–38.

参考文献





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