私たちの真実_アメリカン・ジャーニーとは? わかりやすく解説

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私たちの真実 アメリカン・ジャーニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/06 08:02 UTC 版)

私たちの真実 アメリカン・ジャーニー
The Truths We Hold: An American Journey
著者 カマラ・ハリス
訳者 藤田美菜子
安藤貴子
発行日 2019年1月8日
2021年6月15日
発行元 ペンギン・ブックス
光文社
ジャンル 回想録
アメリカ合衆国
言語 英語
ページ数 336
334
前作 みんなスーパーヒーロー
コード ISBN 978-0525560715
ISBN 978-4334962487(日本語)
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ウィキポータル 政治学
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私たちの真実 アメリカン・ジャーニー』(わたしたちのしんじつ アメリカン・ジャーニー、The Truths We Hold: An American Journey)は、カマラ・ハリスによる回想録である。2019年1月8日にペンギン・ブックスより出版された[1]。また2019年5月7日にはフィロメル・ブックス英語版より若年者向け版も出版された[2]

内容

アメリカ合衆国副大統領のカマラ・ハリスジャマイカ英語版インド英語版からの移民の娘である。彼女はカリフォルニア州オークランドで生まれ、ウェスト・バークレー英語版で育った[1][3]。幼少期を過ごした地域について彼女は「住民たちは一生懸命に仕事をして生活費を稼ぎ、互いを支え合っていた」と振り返っている[4][5]

ハリスは2004年にサンフランシスコ地方検事英語版に就任した。彼女が検察官になることを決意したのは、「犯罪の被害者、そして壊れた刑事司法制度の被害者」に寄り添うためであった[6]。この二面性を理解した上で、ハリスは自らを進歩的検察官であると表現している。彼女は以下のように語っている:[7]

人の命が奪われたら、子どもが性的虐待を受けたら、女性がレイプされたら、加害者には重い責任を負わせて当然だ。それが、司法制度が果たすべき一つの義務である。だがそれだけでなく、公平性が、それを保証すべきであるはずの司法制度において十分に保たれていないことも自覚しなければならないのだ。革新的な検察官の務めは、見過ごされた人を探し出し、声をあげられない人のために口を開き、犯罪の結果のみならず、その原因に目を向けて対処し、不当な扱いにつながる不平等と不公平に光を当てることである。すべての人に罰が必要なわけではなく、多くの人に必要なのは、まぎれもなく助けなのだと気づくことである[8]

本書はカリフォルニア州司法長官英語版時代、2016年連邦上院議員選挙英語版での同じ民主党候補のロレッタ・サンチェス英語版との対決、そしてトランプ政権との戦いを記したところで終わっている[4]

評価

カーカス・レビューズ英語版』は、本書をバラク・オバマの回想録『マイ・ドリーム バラク・オバマ自伝英語版』とたびたび好意的に比較した。同様に、『ライブラリー・ジャーナル英語版』は、ハリスが「自分の人生の物語を使って、私たちの問題に取り組む新しい方法を主張している」と賞賛した[9]

アトランティック』のハンナ・ジョルジスは、オバマの別の回想録『合衆国再生』と比較し、ハリスは伝記と政治的ビジョンの両方においてオバマの文学的センスに欠けていると述べた[7]。同様に、NPRのダニエル・カーツレーベンは、ぎこちない文章と強い逸話の欠如を批判した。例を挙げると彼は、司法試験合格に苦労したというハリスの短い記述は、忍耐についてのもっと興味深い物語に膨らませることができただろうと指摘した[4]。しかしながら両氏共に、本書が潜在的な大統領選挙運動のための十分な出発点として機能していることには同意した[7][4]。ハリスは1月の後半に2020年大統領選挙運動英語版を告知した[10]

ワシントン・ポスト』のカルロス・ロサダ英語版は同様の評価を述べると共に、ハリスのカリフォルニア州司法長官時代と同時期にデラウェア州司法長官英語版を務め、出版時は既に故人であったボー・バイデンに触れていたことが、ジョー・バイデンが彼女を2020年の選挙運動のランニングメイトに選出した要因であろうと指摘した[11]

日本語版

参考文献

  1. ^ a b Harris, Kamala (2019). The Truths We Hold: An American Journey. Penguin. ISBN 978-0525560715 
  2. ^ Harris, Kamala (2019). The Truths We Hold: An American Journey (Young Readers ed.). Penguin. ISBN 978-1984837066 
  3. ^ Orenstein, Natalie (January 24, 2019). “Did Kamala Harris' Berkeley childhood shape the presidential hopeful? Long before she was a 2020 presidential contender, Kamala Harris was a resident of the Berkeley flats and a student at Thousand Oaks.”. Berkeleyside. https://www.berkeleyside.com/2019/01/24/did-kamala-harris-berkeley-childhood-shape-the-presidential-hopeful August 12, 2020閲覧。 
  4. ^ a b c d Kurtzleben, Danielle (January 8, 2019). “Kamala Harris' 'The Truths We Hold' Demonstrates What's Wrong With Campaign Books”. NPR. August 27, 2020閲覧。
  5. ^ 日本語版 p.24
  6. ^ 日本語版 p.69
  7. ^ a b c Giorgis, Hannah (January 11, 2019). “Kamala Harris's Political Memoir Is an Uneasy Fit for the Digital Era”. The Atlantic. August 27, 2020閲覧。
  8. ^ 日本語版 p.69-70
  9. ^ The Truths We Hold: An American Journey”. Barnes & Noble. August 27, 2020閲覧。
  10. ^ Reston, Maeve (January 21, 2019). “Kamala Harris to run for president in 2020”. CNN. オリジナルのJanuary 21, 2019時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190121175211/https://www.cnn.com/2019/01/21/politics/kamala-harris-president-2020/index.html?cid=web-alerts&nsid=94986245 January 21, 2019閲覧。 
  11. ^ Lozada, Carlos (August 14, 2020). “In her memoir, Kamala Harris calls for social change, but plays the inside game”. The Washington Post. https://www.washingtonpost.com/outlook/2020/08/14/her-memoir-kamala-harris-calls-social-change-plays-inside-game/ August 28, 2020閲覧。 

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