漢辞海
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/07 14:07 UTC 版)
全訳 漢辞海 | ||
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編集者 | 戸川芳郎(監修)/佐藤進、濱口富士雄(編) | |
発行日 | 2000年1月10日(初版) | |
発行元 | 三省堂 | |
ジャンル | 漢和辞典 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
公式サイト | https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd14048 | |
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『全訳 漢辞海』(ぜんやく かんじかい)とは、三省堂が刊行する漢和辞典である。書籍の帯や公式サイトでは「小さな大漢和」を謳っている。「普通版」のほか、同じ内容の「机上版」「小型版」が刊行されている[1]。
特徴
編者の1人である佐藤進によると、以下の点を日本で最初の試みとして採用したという[2]。
- すべての例文に書き下し文と現代日本語訳がついている
- 親字の解説に品詞が記載されている
- 日本漢字音を推定でつけず、確かな字音資料を根拠とした
- 中古音の枠組みを声韻調の代表字で記述した
- 独自に調査した約二千五百字の漢文重要漢字にマークをつけた
また、監修者の戸川芳郎は「日本語の漢字語辞典ではなく、古漢字字典」であるとし、漢字を和訓に置き換えるのではなく漢語として捉えた点が画期的であるとしている[3]。
評価
中国古典文学の研究者である田口一郎は、「語法分析や品詞別の語義解釈に特色があり、用例・付録も充実し、このカテゴリーでは支配的」と評価している[4]。
脚注
- ^ “全訳 漢辞海 第四版”. 三省堂WORD-WISE WEB. 三省堂. 2025年9月7日閲覧。
- ^ “『全訳・漢辞海』第三版”. 二松学舎大学. 二松学舎大学. 2025年9月7日閲覧。
- ^ 「監修者のことば」『全訳 漢辞海 第四版』三省堂、2017年1月10日、1-2頁。ISBN 978-4-385-14048-3。
- ^ “教養学部報599号「辞典案内 2018 漢和辞典」”. 東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部. 東京大学. 2025年9月7日閲覧。
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