東方三博士の礼拝 (ペルジーノ、ペルージャ)とは? わかりやすく解説

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東方三博士の礼拝 (ペルジーノ、ペルージャ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/11 08:33 UTC 版)

『東方三博士の礼拝』
イタリア語: Adorazione dei Magi
作者ピエトロ・ペルジーノ
製作年1470–1473年、または1476年ごろ
種類板上にテンペラ
寸法241 cm × 180 cm (95 in × 71 in)
所蔵ウンブリア国立絵画館、ペルージャ, イタリア

東方三博士の礼拝』(とうほうさんはかせいのれいはい、伊:Adorazione dei Magi)は、イタリアルネサンス期の画家、ピエトロ・ペルジーノが描いた板上のテンペラ画である。1470–1473年、または1476年ごろに制作された。イタリアペルージャにあるウンブリア国立絵画館に所蔵されている。

イタリアの美術史家ヴィットーリア・ガリバルディによれば、絵画は、ペルジーノがフィレンツェでの徒弟期間の終了時(1472年)[1] に受けた最初期の依頼作品の一つであるが、作品が1470年代後半に制作されたと見る研究者もいる。本作は、もともとバリオーニ家と関係のあるペルージャのサンタ・マリア・デイ・セルヴィ教会のために描かれたものである。 1543年に同じペルージャのサンタ・マリア・ヌオーヴァ教会に移された。

概要

場面は標準的な構図に従っており、右側にキリスト生誕の家があり、左側に来訪者の行列が水平に展開している。背景には、牛とロバの後ろに空気遠近法を使用して描かれた、岩の多い丘陵の風景がある。

聖母マリアは祝福する幼子イエス・キリストを抱いており、後ろには杖を持って立っている聖ヨセフがいる。最長老の王はすでにひざまずいており、他の2人は贈り物を提供している。混雑した行列には、ターバンを持った少年や優雅な姿勢の金髪の青年など、ペルジーノの作品によく見られる人物が含まれている。左端の男性はおそらくペルジーノの自画像である。

様式

本作の聖母子像は、ロンドンコートールド美術研究所にある、1470年代初頭のペルジーノの作品『ガンビアパリーの聖母』を彷彿とさせる[2] 。画面の様式は概ね、ペルジーノが徒弟をしていたヴェロッキオ工房と関連している。後期ゴシック美術の典型的な群衆を形成する人物は、おそらくペルジーノの最も初期の師匠であるフィオレンツォ・ディ・ロレンツォの作品に見られる力強い外見を示している。人物と風景の統合は、黄金比の木などのピエロ・デラ・フランチェスカに触発されている。風景はレオナルド・ダ・ヴィンチの作品に類似している。

脚注

  1. ^ Garibaldi, Vittoria (2004). “Perugino”. Pittori del Rinascimento. Florence: Scala. ISBN 978-88-8117-099-9 
  2. ^ Page at the museum's website. Despite what written in the caption, it dates to the early 1470s

参考文献

  • Garibaldi, Vittoria (2004). “Perugino”. Pittori del Rinascimento. Florence: Scala. ISBN 978-88-8117-099-9 



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