月の雫_(和菓子)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 月の雫_(和菓子)の意味・解説 

月の雫 (和菓子)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/13 07:23 UTC 版)

月の雫(上)と桂の露(下)

月の雫(つきのしずく)は、山梨県の名物菓子で、山梨特産の甲州ブドウを糖衣でくるんだもの。白い液状のざらめを練って加熱し、その中に生のブドウを入れることによって作る[1][2]。この名称はブドウが月の光を吸って育つという伝承がもとになっているともいわれる[2]。生のブドウを用いるため、販売期間は9月から翌年2-3月頃までに限られる[1]

起源については2説あり、一つは1723年享保8年)の秋、甲州八日町の牡丹亭金升が庭で砂糖を煮ていたところ、棚のブドウが偶然落ちて入り込みできあがったというもの。これ甲府藩主の柳沢吉里に献じて「月の雫」の銘を賜ったと言われる。もう一つの説は1877年明治10年)、松林軒の3代目鈴木音兵衛が庭先で砂糖を煮ていた際、同じようにブドウが偶然落ちてできたというものである[1][2]

江戸時代には甲斐国の勝沼(甲州市)の一部で甲州葡萄が生産されている[3]。『甲州道中記』では勝沼名物として「月の雫」が紹介され、桶で仕込んでいる図が記されている[3]

出典

  1. ^ a b c 山本候充編 『百菓辞典』 東京堂出版、1997年、162頁。
  2. ^ a b c 沢史生 「月の雫」 日本大百科全書、2016年7月31日閲覧。
  3. ^ a b 『甲州食べもの紀行』(山梨県立博物館、2008年)、pp.64 - 65



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「月の雫_(和菓子)」の関連用語

月の雫_(和菓子)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



月の雫_(和菓子)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの月の雫 (和菓子) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS