普賢寺 (多治見市)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 普賢寺 (多治見市)の意味・解説 

普賢寺 (多治見市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/20 09:57 UTC 版)

普賢寺

所在地 岐阜県多治見市大原町9-32
位置 北緯35度20分49.9秒 東経137度04分59.3秒 / 北緯35.347194度 東経137.083139度 / 35.347194; 137.083139座標: 北緯35度20分49.9秒 東経137度04分59.3秒 / 北緯35.347194度 東経137.083139度 / 35.347194; 137.083139
山号 象王山
宗派 曹洞宗
本尊 普賢菩薩
創建年 寛文12年(1672年)
開山 了然玄超
開基 坂崎直重
文化財 市指定:木造釈迦如来坐像、円空作観音菩薩坐像、涅槃図、鐘楼門
法人番号 3200005008263
普賢寺
普賢寺 (岐阜県)
テンプレートを表示

普賢寺(ふげんじ)は岐阜県多治見市大原町にある曹洞宗の寺院。山号は象王山。

歴史

寛文12年(1672年)、大原村の中央にあった瑞光院という頽廃していた堂に閑居していた信州松本にある全久院十三世の了然玄超が、普賢寺の旧蹟に殿堂、鐘楼等を新築して開創した。

この以前の普賢寺と瑞光院について宗派など詳しい内容は不明である。

天和3年(1683年)には土地の寄進を受けて現在地に移転し、裏山の形状から象王山という山号がつけられた。

その所在地が旗本林丹波守(林庫之丞[1])知行所であったことから菩提寺となり、林家歴代の墓地が寺内に建立されている。

また、裏山の象王山には三十三観音の石仏が配されており、散策できるように山道が整備されている。

寺宝

瑞光院以来の木造釈迦如来坐像、円空作の観音菩薩坐像、長谷川等節[2]筆の涅槃図[3]

弘化3年(1864年)に建立された鐘楼門が、多治見市の文化財に指定を受けている。

境内

鐘楼

普賢寺の鐘楼には開山の了然玄超の言葉として「身体中、口なり」と称せられる型・音ともに見事な鐘がある。

延宝4年(1676年)、開山の了然玄超が遷化したが、同年に鐘が鋳造された。その鐘銘は以下の通りである。

梵鐘には、了然玄超の漢詩が刻まれている。

普錬金■玉 六鋳萃鯨 通身是口 発意外聲 旦含霜動 能應律鳴 見忘俗慮 聴離利名 檀信彌厚 僧法増盛 子萬世 洪音鏗々 是時延宝四歳丙辰九月吉日 住持了然識

元の鐘は太平洋戦争時に供出したため、現在の鐘は復元されたものである。

首無地蔵

山門から鐘楼までの小径に幾つかの石仏が並んでいる。その中の一つに柔らかいサバ石で造られた首無しの地蔵が祀られている。

普賢寺が開創された頃のある夕暮れに、修行の侍が広見の方へ向かって歩いていた。その姿を見た茶屋の老婆が、夜になると化け物が出るからと引き留めたが、侍はそれでも歩きを進めていった。やがて侍は夜道で白い化け物に遭遇したので刀で斬ったところ、翌日の朝に白い着物姿の女が倒れて気を失っており、その傍らに地蔵の首が転がっていた。女は子供の病を治したくて夜中に地蔵参りをしていたもので、やがて子供の病も癒えたという。それで首を失った地蔵を現在の場所に移して祀ったと言われている。

参考文献

  • 『多治見市史 通史編 上』  第七章 宗教と寺社 第三節 寺院 p755~p756 多治見市 1980年
  • 『東濃の古寺』 普賢寺 p4~p5 東濃教育事務所学校教育課 ききょう出版 昭和57年

脚注

  1. ^ 可児郡大原村 491石049988・塩村 478石059998・根本村 273石455994 小木村 84石300003・中島郡 江吉良村 682石989990を知行所としていた旗本
  2. ^ 長谷川等伯の流派
  3. ^ 毎年2月1日から2月15日まで公開されている。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「普賢寺 (多治見市)」の関連用語

普賢寺 (多治見市)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



普賢寺 (多治見市)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの普賢寺 (多治見市) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS