愛新覚羅毓朗とは? わかりやすく解説

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愛新覚羅毓朗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/18 08:07 UTC 版)

愛新覚羅 毓朗(あいしんかくら いくろう、満州語ᠶᡡ
ᠯᠠᠩ
、転写:Aisin-gioro Yū Lang、、同治3年7月26日(1864年8月27日) - 民国11年10月26日(1922年12月14日))は朝末期の皇族。は月華、は余痴。清朝の宗室大臣であり、乾隆帝の六世孫、定安親王永璜の五世孫、定慎郡王溥煦の次子である。

生涯

多羅敏達貝勒・毓朗は、定慎郡王・溥煦の次子であり、同治3年(1864年)7月26日未の刻に生まれた。母は六品典衛慶雲の娘である側福晋鄂佳氏。

光緒2年(1876年)12月、花翎(二品の頂戴)を賜る。

光緒12年(1886年)12月、三等鎮国将軍に封ぜられる。

光緒28年(1902年)7月、鴻臚寺少卿に任命される。

光緒30年(1904年)9月、光禄寺卿に任命される。

光緒31年(1905年)3月、内閣学士礼部侍郎の官職を授けられ、同年9月、巡警部左侍郎に任命される。

光緒33年(1907年)12月、多羅貝勒を襲封する。

光緒34年(1908年)11月、上諭を奉じて「朕、大統を承け、登極の礼を成すにあたり、すでに皇太后の徽号を恭しく奉り、盛典は規模にかなった。恩沢を広く施すため、多羅貝勒毓朗に双俸を与え、さらに禁衛軍訓練を専司する大臣に任ずる」と命じられる。翌12月、この職務に正式に任ぜられる。

宣統元年(1909年)9月、貝勒爵章を下賜される。

民国元年(1912年)9月、懿旨を奉じ、「従前に恩賞を受けた王公等の邸宅・部屋・土地は、すべて恩恵を加えて私産として与える」とされた。

民国2年(1913年)12月、宗人府右宗人を署理する。

民国4年(1915年)正月、勅命により「宗人府をはじめ各衙門の文武官が勤勉に職務を果たしているので、みな一階級加増せよ」とされ、同月、宗人府右宗人に任命される。2月には宗人府左宗人を署理し、12月には宗人府右宗正に任じられる。

民国6年(1917年)正月、宗人府左宗正に任じられる。

民国10年(1921年)2月、勅命を奉じ、「時局困難にして財力乏しく、繁雑を削除して実を期すべし」との旨により、かつて王大臣を派遣し内務府各衙門の状況を視察させ、経費削減のために統合・裁減を計画したことを踏まえ、さらに整理を命じられた。そのため、那彦図載澤・溥倫・載潤・載濤・毓朗・載瀛・世続・陳宝琛・伊克坦・朱益藩・紹英・耆齢らが精心して協議し、折に触れて奏上するよう命じられた。

民国11年(1922年)閏5月、勅命を奉じ、玉牒の編纂が完成し、迅速にして妥当に仕上げられたことを称え、宗令らに賞与を加えるよう命じられた。さらに恩賞として、載涛の子・溥伸に頭品頂戴を授け、載潤・毓朗・載瀛には四行龍補服の着用を許した。同年10月26日、毓朗は薨逝、享年59歳。諡号は「敏達」とされた[1]

家族

兄弟

  • 長兄:毓長 - 9人の子をもうける。そのうち第四女は皇后婉容の母。
  • 三弟:毓辰 - 早世。
  • 四弟:毓盈 - 字は「損之」。子は一人、恆蘭(字は「如馨」、現名「恆如馨」)。

妻妾

正室

  • 嫡夫人:赫舍里氏 (英桂の孫女)

側室

  • 妾:李靜塵
  • 妾:紀清安

息子

  • 第一子:恆堯 - 光緒11年(1885年)乙酉9月14日戊の刻に生まれ、光緒12年(1886年)丙戌4月20日酉の刻に亡くなる。嫡夫人赫舍里(ヘシェリ)氏の所生。
  • 第二子:恆馞 - 字は「次馨」、号は「墨波」。光緒32年(1906年)丙午12月4日申の刻に生まれる。第一妾李静塵の所生。子は一人、啓星。啓星は左繼英を娶り、三人の娘(金輝・金碩・金宇)をもうけた。

  • 第一女:恆慧 - 字は「伯馨」。嫡夫人赫舍里氏の所生。2人の娘をもうける。
  • 第二女:恆香 - 字は「仲馨」、号は「竹香」、現名は「金仲馨」。嫡夫人赫舍里氏の所生。皇后婉容の父榮源の第4夫人であり、宣統帝の義弟潤麒の母。
  • 第三女:恆芬 - 字は「叔馨」。嫡夫人赫舍里氏の所生。
  • 第四女 - 名をつけられる前に夭折。嫡夫人赫舍里氏の所生。
  • 第五女:恆馥 - 字は「季馨」。嫡夫人赫舍里氏の所生。
  • 第六女 - 名号不詳。第一妾李静塵の所生。20代の頃、肺結核で死去。
  • 第七女:馨遠 - 第二妾紀清安の所生。

出典

  1. ^ 「愛新覚羅宗譜」愛新覚羅常林主編



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