建築積算士補とは? わかりやすく解説

建築積算士補

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/04/04 03:41 UTC 版)

 建築プロジェクトにおいて、経済性つまりコストは非常に重要な要素であり、コストマネジメントは建築生産のあらゆる場面で必要な活動と認識されています。しかしながら、我が国の学校教育においては、建築コストあるいは積算についての教育はほとんど行われてこなかったといえます。大部分の学生は、卒業して社会に出て、建設行為にお金がついて回るという至極当然な事実を初めて学ぶわけです。

 学校教育に「積算・コストマネジメント」の講座を開設し、コストについての基礎的な知識と意識を身につけた学生を社会に送り出す使命をもって、「建築積算士補」制度が積算協会によって2009年(平成21年)4月1日に創設されました。建築積算士補が社会で活躍する場は、コスト・積算分野に限定されることもなく、建設関連のあらゆるところで様々な職業に従事すると思われます。このように多様な職域・職業において、コスト・積算についての知識・意識が浸透することは、人材育成を幅広く支える基盤づくりとなっています。また一方、建築積算士・、建築コスト管理士という上位資格へのキャリアアパスにもつながります。

   建築積算士補は、「建築生産過程における工事費の算定並びにこれに付帯する業務に関して、基礎的知識を有するもの」と定義されています。

 資格に求められる知識については、以下のように規定されています。

 「生産プロセス概要、工事発注スキーム概要、設計図書構成、工事費構成、積算業務・実務概要、LCC・VE概要」

 建築積算士補資格は、認定校において「建築積算講座」を受講・終了(単位取得)し、認定校において実施される資格試験に合格し、登録を行うことにより取得できます。

 認定校は、当協会指定のテキスト「建築積算」を使用し、積算協会制定の標準シラバスを包含していること、その他の必要条件を満たした学校であり、大学・短期大学・工業高等専門学校・工業高校・職業大学校・職業訓練校・専門学校といった多様な教育機関が講座を開設しています。

 試験については、問題が約1,000問、テキストの別冊として公開されており、各学校のランダムなスケジュールに合わせて、不作為抽出した問題を学校に送付して試験実施を行っています。

 建築積算士補は、学生が取得できる資格として、就職活動時に履歴書に記載できるなど、実利的な機能も備えています。また、建築積算士一次試験が免除となる資格にもなっています。最近では、建築積算士補取得後、建築積算士試験に挑戦する学生も増えつつあります。

 また、2013年(平成25年)4月1日から、試験成績・受講内容優秀者を対象に、「建築積算士補優秀賞」を創設し表彰を行っています。

 学生以外に、、建築積算士一次試験合格者(二次試験不合格者)が登録により、建築積算士補資格を取得する道がつくられました。これにより、従来、建築積算士一次試験免除期間が2年間であった一次試験合格者が、建築積算士補として無期限に一次試験免除となることが可能となりました。

 なお建築積算士補は、建築積算士と同様に3年ごとの資格登録更新が必要です。更新に際しては、更新講習を受講する必要があります。

出典

この内容は、RICS(英国王立チャータード・サベイヤーズ協会)との協力提携覚書を交わした公益社団法人日本建築積算協会作成の、資格制度に関する文書から引用した。ホームページの「調査研究情報発信事業」欄には、資格制度についての記事を一部修正のうえWikipediaへ掲載する旨の記載がある。

参考リンク

日本建築積算協会

RICS(英国王立チャータード・サベイヤーズ協会)


建築積算士補

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 02:41 UTC 版)

建築積算士」の記事における「建築積算士補」の解説

大学短大専門学校等の中で日本建築積算協会認定する建築積算士補認定校において、一定の建築積算授業受講し認定試験合格した者のうち、建築積算士補登録をした者に与えられる称号である。英名はQualified Assistant Building Cost Engineer。建築積算士補が建築積算士受験する際には、建築積算士一次試験免除されるとともに二次試験受験料半額となる。

※この「建築積算士補」の解説は、「建築積算士」の解説の一部です。
「建築積算士補」を含む「建築積算士」の記事については、「建築積算士」の概要を参照ください。

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