山岡良文とは? わかりやすく解説

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山岡良文

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 14:51 UTC 版)

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山岡 良文(やまおか りょうぶん、1911年 - 1970年11月17日)は、昭和戦中戦後に活躍した前衛日本画家である。

概要

東京に生まれる。1931年京都市立絵画専門学校(絵専、現・京都市立芸術大学)に入学。石崎光瑤の指導を受け、翌年退学。帰郷して川端龍子に師事し、青龍社展に出品した《ガソリン風景》が初入選[1]。1934年福田豊四郎吉岡堅二らと新日本画研究会を結成。1938年第2回自由美術家協会展にも出品し会友となる。

同1938年岩橋英遠、田口壮、船田玉樹らと歴程美術協会を結成。 また、翌年に発行された機関誌『歴程美術』の編集兼発行人となる[2]。第1回歴程美術協会展に出品した《シュパンヌンク》は、それまでの「日本画」にまったく見られない「純粋抽象(非対象)」表現として知られる[3]。「シュパンヌンク(Spannung)」とはドイツ語で「緊張」、そして造形的には「ふたつ以上の事象の間に派生する緊張関係」を意味し、抽象絵画の父と呼ばれるカンディンスキーバウハウス時代に発表した著作(『点と線から面へ』1926年)のキーワードであったことからも、同時代の欧米の美術動向が強く意識されていたことがわかる。しかし、時代は太平洋戦争へ向かう非常時であり、やがてあらゆる前衛表現は否定され、同協会の活動も1942年の第8回展をもって終息してゆくこととなる。

戦後は永い療養生活を送りながらも制作を続け、歴程の再建に尽力。1970年之を再建し、第1回歴程美術協会小品屋発表後死去した[4]。享年59歳。

脚注

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  1. ^ 20世紀日本人名事典. “山岡 良文とは” (日本語). コトバンク. 2020年11月7日閲覧。
  2. ^ 『「日本画」の前衛 1938-1949』京都国立近代美術館、2010年。
  3. ^ 『日本画』の前衛 各章解説|京都国立近代美術館”. www.momak.go.jp. 2020年11月7日閲覧。
  4. ^ 山岡良文 :: 東文研アーカイブデータベース”. www.tobunken.go.jp. 2020年11月7日閲覧。

参考文献

  • 『日本の前衛 Art into Life 1900-1940』京都国立近代美術館、1999年
  • 『「日本画」の前衛 1938-1949』京都国立近代美術館、2010年



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