すっとびボールとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > すっとびボールの意味・解説 

すっとびボール

(多段式垂直衝突球 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/02 06:49 UTC 版)

2つの大小ボールを使った「すっとびボール」の実験動画

すっとびボール[1][2][注釈 1]多段式垂直衝突球[2](ただんしきすいちょくしょうとつきゅう)、またはガリレオ砲(ガリレオほう、: Galilean cannon)、ボールピラミッド(Ball pyramid)とは、物理の演示実験および科学教材のことである。質量の異なる弾性体のボール2個以上を用い、質量の大きい順に下から上に重ねて自由落下させたときに、一番上のボールが落下を開始した位置より高く跳ね上がる現象がおきる[3][注釈 2]

概要

すっとびボールと同様に、物体の衝突現象の演示実験に用いられるニュートンのゆりかご

物体の衝突現象の演示実験としてニュートンのゆりかごが知られている[3][5]。これは連続衝突や運動量保存の法則を視覚的に観察することができる装置である[3]。このため理科教育の場で、運動エネルギーや運動量について興味を持たせるために有効な教材である[6]

一方、すっとびボールは、よりダイナミックな衝突の動きと意外性を観察者側に与えることができる装置である[3]。単純に大小2個のボールを上下に重ねて自由落下させると効果を確認することができる。

より反発効果を高めたい装置をつくる場合、反発係数が比較的大きいスーパーボールで質量の異なるものを3個以上を用意する。一番大きいボールに針金など細い棒を刺し、他のボールには孔を貫通させたボールにこの棒を通したものを用意する[4][注釈 3]。これを大ボールを下向きに落下させると、一番上段にある小さなボールが落下速度よりも速い速度で飛び出し、落下開始位置より高くまで跳ね上がる現象を観察することができる[4][7]

ボールを加工しなくても、紙などで小ボールの入る円筒をつくり、これを大ボールに接着テープなどで取り付けて「すっとびボール」を作れば[8]、ボールを破壊することなく実験ができる。

理論

ボール2段の場合

すっとびボールの概念図。下の段ほど大きいボールがくるように重ねて落下させる。

ここで、大ボールと小ボールの2段の場合を考える。大ボールの質量を




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

すべての辞書の索引



Weblioのサービス

「すっとびボール」の関連用語











すっとびボールのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



すっとびボールのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのすっとびボール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS