児玉盛介
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/25 13:42 UTC 版)
こだま もりすけ
児玉 盛介
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生誕 | 1950年 |
職業 | 実業家 |
肩書き | 西海陶器株式会社 代表取締役会長 |
受賞 | 旭日双光章(2021年) |
児玉 盛介(こだま もりすけ、1950年 - )は、日本の実業家。長崎県波佐見町を拠点とする陶磁器卸企業・西海陶器株式会社の会長。地域ブランド「波佐見焼」の確立と普及、観光スポット「西の原」の創設を通じて、伝統産業と地域の再生に尽力してきた[1]。また、NPO法人グリーンクラフトツーリズム研究会の理事長として、地域交流や体験型観光の推進にも関わっている[2]。2021年、旭日双光章を受章した[3]。
活動
波佐見町は長年、有田焼の下請け産地として栄えてきた。児玉の父が1946年に創業した西海陶器も、波佐見町で作られた陶磁器を「有田焼」として全国に卸す商社として発展し、盛介の代には国内陶磁器の約17%を扱うまでに成長した。
しかし、2002年に発生した牛肉の産地偽装事件をきっかけに、地域ブランドの表示基準が厳格化されると、波佐見町は「有田焼」の名称を使えなくなる事態に直面する。これを契機に、児玉は町内の窯元や商社と連携し、「波佐見焼」という独自ブランドの確立に踏み切った。地域一体となったブランド戦略により、波佐見焼は全国的な認知を獲得し、現在では国内外で高い評価を受けるまでに成長した[4]。
また、製陶所跡地を再活用し、観光複合施設「西の原」を創設。カフェや雑貨店などを配置した空間づくりを行い、年間16万人が訪れる地域の観光拠点とした[5]。
著作
- 『波佐見は湯布院を超えるか』長崎文献社、2018年4月。ISBN 978-4-88851-295-4(監修)
- 『笑うツーリズム HASAMI CRAFT TOURISM』石風社、2020年12月7日。ISBN 978-4-88344-296-6(編著)
脚注
- ^ “カンブリア宮殿”. テレビ東京. 2023年5月11日閲覧。
- ^ “GCT研究会について”. NPO法人グリーンクラフトツーリズム研究会. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “やきもの界ニュース 『陶説』2021年7月号より”. 公益社団法人日本陶磁協会. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “地域再生と生き残りを懸けた〜長崎発!陶器商社の全貌:読んでわかる「カンブリア宮殿」”. テレ東プラス. 2025年5月25日閲覧。
- ^ “カンブリア宮殿”. テレビ東京. 2023年5月11日閲覧。
外部リンク
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