人工膀胱とは? わかりやすく解説

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じんこう‐ぼうこう〔‐バウクワウ〕【人工××胱】

読み方:じんこうぼうこう

膀胱摘出手術した際に、尿管腹壁結合してつくる尿の排出口ウロストミー


人工膀胱(ストーマの項参照)

尿を排泄するために造設された尿路排泄孔。

人工膀胱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/06 02:31 UTC 版)

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人工膀胱(じんこうぼうこう、ウロストミー、Urostomy)とは、負傷や膀胱癌の治療のために膀胱を摘出した際に、膀胱に代わって作られる代用膀胱。主要な種類には回腸導管、尿管皮膚瘻、蓄尿型人工膀胱、自排尿型人工膀胱の4種類が存在する。ストーマ(腹部の開口部)を保有する人工膀胱保有者(あるいは人工肛門保有者)をオストメイトと呼ぶ。

種類

回腸導管
末端付近の回腸を15 - 20センチメートル切り取り口側を閉鎖、両側尿管をそれぞれ吻合。反対側(肛門側)をストーマとして腹部に開口する。排泄は、腹部の開口部ストーマStoma)から行う事になる。
回腸を尿路に使用するので、尿路の狭窄が発生することが少ない利点がある。
尿は垂れ流しになってしまうので、ストーマから出る尿を溜めるストーマ用装具を使用する。通常専用の袋(パウチ)を下腹部に貼付して膀胱の機能をこれで補う。ある程度の尿が溜まった時点でコックを開け排泄する。外出時や就寝時など頻繁に排泄出来ない時は、大量の尿を蓄積できるレッグバッグや尿バッグなどの蓄尿袋を、パウチに導尿チューブを介して接続して使用すれば、日常生活に大きな支障はない。
尿管皮膚瘻
単に尿管断端をそのまま腹部皮膚面に出し、ストーマとする。手術時間が少なくて済むので、手術時の患者の負担は少ないが、尿路の狭窄を防ぐため、尿路にカテーテルを留置しなければならないことがある。
回腸導管の場合と同様、排泄した尿を一時的に蓄積するストーマパウチを貼り付けて膀胱の機能を代用する。外出時や就眠時など、大量の尿を蓄積する必要がある場合には、レッグバッグや尿バッグなどの蓄尿袋をパウチに導尿チューブを介して接続して使用する。
ストーマは2本の尿管を腹部皮膚面の近接した位置に出して1つのストーマとする場合と、腹部の両サイドに1カ所ずつ出して2つのストーマにする場合がある。最近はストーマ管理の容易さを考慮して1つのストーマとすることが多い。
蓄尿型人工膀胱
回腸末端や結腸の一部を使いて、体内に袋状の物を作成し尿管を吻合。膀胱の機能をこれで補う。排泄は、腹部のストーマ(Stoma)からカテーテルにより行う事になる。
最近は行われる症例が減少している。
自排尿型人工膀胱
新膀胱とも言われる。終端付近の回腸(約60センチ)などを用いて、体内に袋状の物を作成し尿管を吻合。膀胱の機能をこれで補う。排泄は人工膀胱下部と尿道を吻合。腹圧もしくは手による加圧により、尿道より行われる。自排尿型人工膀胱保有者はストーマ(腹壁に開けた穴)が存在しないため、一般にはオストメイトとして扱われない。
尿道が温存可能な症例にのみ実施される。

そのほかに腎瘻(背中から腎臓にカテーテルを挿し込み尿を出す)や、膀胱瘻(腹から膀胱へカテーテルを挿しこみ尿を出す)などもある。

人工膀胱保有者への社会福祉制度

障害者手帳障害年金がある。そのほか医療費控除障害者控除などもある。

関連項目

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