中嶋秀子とは? わかりやすく解説

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中嶋秀子

中嶋秀子の俳句

かたつむり黙って墓を守りをり
こんにやくの四角三角初しぐれ
さはさはと夏来るらし雨も又
しだれ櫻観音堂を入れて咲く
すぐ曇る姿見磨く敗戰日
もろもろのしがらみ付けて太る牡蛎
サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ
プールサイドの鋭利な彼へ近づき行く
三日月に添ふ春星の一しずく
世は不況わたしは不興秋扇
世をみつめるものの一つに龍の玉
乳房渡すも命渡さず鵙高音
亀鳴くやうかうかと過ぐ五十代
仏飯におほひかぶさる夏鴉
何も無き冬空が生む鳥あまた
冬紅葉はさみて句帳まだ白し
初氷日はこはごはと空わたる
呱々の声泰山木も一花挙ぐ
塚ひとつ包むがごとくつつじ燃ゆ
夜の秋鯉の動きのしきりなり
夫の墓ほたるの墓となりて燃ゆ
実ハマナス不法投棄の地に結ぶ
寒紅を濃く引くおのが愚の始め
引くといふ大事を胸に鶴ねむる
抱きしめる仔猫芯までやはらかし
春の宵銀座は奥のふかきとこ
暑といふ字崩れて秋の蝶となる
月へ行くバスが一台花野発
木枯しの落ちゆく先に夫の墓
桔梗にあいまいな色なかりけり
梅雨の月皓々と雲寄せつけず
母を追ふ父の流燈波くらふ
水底を見て来し鳰の眞顔かな
河骨の鈴をふるはす星揃ふ
流燈となりても母の躓けり
浮寝鳥流されさうで流されず
煩悩か叡知か胡桃皺ふかむ
男なら踏めとばかりに落椿
町ねむり星と交信花八ツ手
秋の風鈴聴きつつ自然死を願ふ
秋彼岸過ぎていよいよ独りなり
秋草に捨てられて鳴るオルゴール
竹の秋ひと日師恩につつまれて
箱庭の添景となる寺に住む
約束の橋のたもとに苧殻焚く
綿虫はほとけの匂ひ好きな虫
葉のかげに杏ひとつぶ黄熟す
虹からの郵便濡れて縁側に
虹消えて石の仏の大き耳
見えぬ枝夜空に張って花火消ゆ
 

中嶋秀子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 01:10 UTC 版)

中嶋秀子(なかじま ひでこ、1936年3月12日[1] - 2017年12月1日[2])は、日本の俳人。


  1. ^ 『著作権台帳』
  2. ^ 『文藝家協会ニュース』2018年4月


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