不動点の作図法とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 不動点の作図法の意味・解説 

不動点の作図法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/21 21:21 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

不動点を作図する方法ユークリッド幾何学では、次のようになる。

合同変換の不動点

図1. 不動点の作図(1)

正方形ABCDと合同な正方形A'B'C'D'が任意に重なっているとき、これらを重ね合わせることは、不動点Oを中心にして正方形A'B'C'D'を回転することでできる。

その1

  • 合同変換の不動点Oは線分AA'の垂直二等分線と、線分DD'の垂直二等分線の交点Oが不動点となる。
  • このとき、線分BB'の垂直二等分線と、線分CC'の垂直二等分線は、上の交点Oを通る。

その2

これ以外に、西山の定理による作図法がある。

相似変換の不動点

相似変換における不動点の作図には、次のようなものがある。

その1

図2. 不動点の作図(2)

辺ABと辺A'B'が交わる点をPとする。交わらない場合はA'B'を延長させて考えること。PとAとA'の3点を通る円、PとBとB'の3点を通る円を描く。この2つの円の交点Oが不動点になる。図2が作図の例であるが、△OABと△OA'B'が相似の関係になっていてOを中心に縮小させながら回転すると辺ABが辺A'B'に移動することが理解できるであろう[1]

その2

図3. 不動点の作図(3)

もうひとつの作図法はアポロニウスの円を用いる方法である。長方形ABCDと長方形A'B'C'D'において頂点Aと頂点A'からの距離の比が相似比(AB対A'B')となる点の軌跡を描くと頂点Aと頂点A'を結ぶ直線上に直径がくるアポロニウスの円O1となる。同様にして、頂点Bと頂点B'からの距離の比が相似比となる点の軌跡を描くと、頂点Bと頂点B'を結ぶ直線上に直径がくるアポロニウスの円O2となる。この2つのアポロニウスの円の交点Oが不動点となる.実際にOA:OA'=AB:A'B', OB:OB'=AB:A'B' となっている[2]

その3

合同変換の場合と同様に、相似変換の場合にも西山の定理による作図法がある。

脚注

  1. ^ M.S.クラムキン『数学オリンピック問題集≪アメリカ編≫』東京図書, 1990年7月, p.73
  2. ^ H.S.M.コクセター著, 銀林浩訳『幾何学入門』明治図書, 1965年, pp.70-79



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「不動点の作図法」の関連用語

不動点の作図法のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



不動点の作図法のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの不動点の作図法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS