ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 (メンデルスゾーン)とは? わかりやすく解説

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ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 (メンデルスゾーン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 09:16 UTC 版)

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音楽・音声外部リンク
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Felix Mendelssohn - Violin concerto in D minor for string orchestra - Rudolf Fatyolの独奏VnおよびChamber Orchestra Dinu Lipatti Satu Mareによる演奏。当該Vn独奏者自身の公式YouTube。

ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 ニ短調 MWV.O 3英語:Concerto for Violin and String Orchestra in D minor)は、フェリックス・メンデルスゾーン1822年に作曲したヴァイオリン協奏曲。有名なホ短調の協奏曲よりも前に作曲された作品で、ヴァイオリニストユーディ・メニューインによって発見されるまで長らくその存在が知られなかった。

概要

1822年(当時13歳)の1月から3月にかけて作曲されたヴァイオリンと弦楽のための協奏曲である。おそらくメンデルスゾーン家におけるサロン演奏会のために生み出された一連の作品のひとつで、この内輪の演奏会において常連の一人だった友人(かつ音楽の先輩)でヴァイオリニストのエドゥアルト・リーツ(Eduard Rirtz)の独奏を念頭に置いて作曲されたといわれる。

楽譜(2つの稿があるうちの初稿)はメンデルスゾーンの死後、未亡人のセシル・シャルロット・ゾフィ・ジャンルノーが所有していたが、セシルが1853年フェルディナンド・ダヴィッドに贈り、ダヴィットの没後(1873年)はイギリスへ渡った息子のペーター・ユリウス・パウルが楽譜を相続した。さらにパウルが1932年に没した後、そのまま作品の存在自体が忘れ去られていた。

日の目を見たのは1951年になってからで、ヴァイオリニストのユーディ・メニューインロンドンでメンデルスゾーンの子孫にあたる一族の邸宅を訪れていた際、本作の自筆の草稿を見せられたことで本作がようやく一般的に知れ渡り、1952年にようやく蘇演が行われた(出版も同年になされている)。

楽器編成

独奏ヴァイオリン弦五部

構成

全3楽章からなる。演奏時間は約23分。

音楽・音声外部リンク
楽章毎に試聴する
第1楽章 Allegro molto
第2~3楽章 Andante - Allegro
ヴァディム・チジクの独奏Vn大友直人指揮アーツ室内オーケストラによる演奏。とかちプラザ・レインボーホール(公演会場兼当該楽団本拠地)の公式YouTube。
第1楽章 アレグロ・モルト(Allegro molto
ニ短調、4分の4拍子。協奏的ソナタ形式。トゥッティ(総奏)による勇ましい第1主題が提示されたのち、ソロ・ヴァイオリンは流れるように歌われる。
第2楽章 アンダンテ(Andante
ニ長調、8分の3拍子。自由な変奏曲形式による。ロマン的な情緒が備えられ、カデンツァが置かれる。そのまま続けて次の楽章へ入る。
第3楽章 アレグロ(Allegro
ニ短調、4分の2拍子。ソナタ形式(または一種のロンド・ソナタ形式)。第2楽章からアタッカで続き、軽快なロンド・フィナーレで、フランス風ないしはハンガリー風の活気ある主題で始められる。この楽章でもカデンツァが置かれている。

参考資料

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