レイジー・アイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/15 05:11 UTC 版)
レイジー・アイ(原題) | |
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Lazy Eye | |
監督 | ティム・カークマン |
脚本 | ティム・カークマン |
製作 |
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製作総指揮 |
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出演者 |
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音楽 | スティーヴン・アルギラ |
撮影 | ゲイブ・メイハン |
編集 | ケイトリン・ディクソン |
製作会社 |
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配給 | ![]() |
公開 | |
上映時間 | 87分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 英語 |
『レイジー・アイ』(Lazy Eye)は、2016年のアメリカ合衆国のロマンティック・コメディドラマ映画。監督はティム・カークマン、出演はルーカス・ニア=ヴェルブルージュとアーロン・コスタ・ガニスなど。子供の頃からの弱視が悪化し、老いを意識し始めた中年のグラフィックデザイナーが15年間音沙汰がなかった元恋人と再会する姿を描いている。
日本では2025年9月時点で劇場公開はされておらず、ソフト化も配信もされていないため、本記事のタイトル「レイジー・アイ」は日本語タイトルではなく、原題「Lazy Eye」のカナ表記である。
原題の「lazy eye」は英語で「弱視」の意味である[1]。
ストーリー
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この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。
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ロサンゼルスでグラフィックデザイナーとして成功したディーンが中年期による視力の急激な変化に気づいたのと時を同じくして、15年前の元恋人アレックスが突然連絡を取り、関係を再燃させようとする。ディーンがジョシュア・ツリー近くの砂漠に所有している別荘で2人は再会するが、そこで秘密が明かされ、情熱が再燃し、2人の人生はひっくり返されそうになる。48時間後、2人はもはや以前と同じではいられなくなる。
キャスト
- ディーン: ルーカス・ニア=ヴェルブルージュ - 弱視のグラフィックデザイナー。
- アレックス: アーロン・コスタ・ガニス - ディーンのかつての恋人。
- メル: ミカエラ・ワトキンス - ディーンの同僚。
製作
トッド・ショッツとティム・カークマンが自身の会社 T42 Entertainment を通じて、Sugarloaf Productions、Shawn & John Productions、5 Child Productions と共同で製作した。ジョン・エインズワース、ギル・ホランド、ハワード・ローゼンマン、リーサ・ワグナーが製作総指揮を務めた。オリジナル音楽はスティーヴン・アルギラが作曲した[2]。
ロサンゼルスとカリフォルニア州ジョシュア・ツリーで12日間かけて撮影された[3]。
公開
2016年6月17日にプロビンスタウン国際映画祭で初上映された[4][5]。2016年8月、Breaking Glass Pictures が本作の北米配給権を獲得し、同年11月11日に劇場公開した[6][7]。
作品の評価
映画批評家によるレビュー
レビュー収集サイトのRotten Tomatoesによれば、13件の評論のうち高評価は62%、平均点は10点満点中6.7点となっている[8]。Metacriticによれば、5件の評論に基づく加重平均は100点満点中39点で「概ね否定的(generally unfavorable)」な評価となっている[9]。
ハリウッド・リポーター誌のデイヴィッド・ルーニーは『レイジー・アイ』を「退屈」と評し、「ロケ地は確かに美しく、俳優たちも整った顎鬚を揃え、上品なヌードシーンでくつろぎながら、股間部分は入念に隠されている。それらのシーンの中には『オースティン・パワーズ』並みの出来のものもある。だがカークマンの描くキャラクターには全く個性が感じられない」と記した。ルーニーはさらに本作を「陳腐な決まり文句だらけの、感傷的な映画」と表現した[10]。
バラエティ誌のオーウェン・グレイバーマンは肯定的な評価を与え、「脚本と演技があまりに優れているため、盗み聞きしているような感覚に陥る」「覗き見的ではあるが、はるかに洗練され感情的に成熟した手法だ」と述べた。グレイバーマンはさらに「小規模な映画だが、これほどの余韻を残さない大作は数多い」とも指摘した[11]。
ニューヨーク・タイムズ紙のスティーブン・ホールデンは「『レイジー・アイ』は現実的な台詞と主演陣の説得力ある演技を備えている。だが塩水プールや映画『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』といった題材を興味深いと考える人でない限り、本作が語ることはほとんどない。より個人的なレベルではモノガミーや子育てといった問題に触れるが、語られる内容は表面的なものに過ぎない。ああだこうだ、うんざりだ」と結論づけた[12]。
ロサンゼルス・タイムズ紙のケイティ・ウォルシュは本作を「セクシーで情感に満ちた作品」と評し、「カークマンと撮影監督ゲイブ・メイハンは、木漏れ日の美しい風景を捉え、主演二人の演技が本作を支え、高めている」と述べた。ウォルシュはまた「二人の過去を彩る回想シーンがいくつか挿入されているが、脚本と俳優たちが二人の複雑な関係を十分に表現しているため、不要に感じられる」とも記している[13]。
出典
- ^ “「lazy eye」の意味・使い方・表現”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2025年9月15日閲覧。
- ^ “'Lazy Eye' Soundtrack Details” (英語). Film Music Reporter. (2016年11月3日) 2023年5月21日閲覧。
- ^ Lombardi, Chris (2017年3月22日). “Interview: 'Lazy Eye' Tim Kirkman on Advice, LGBT Audiences and Using Festival to Your Benefit” (英語). Film Independent 2023年5月21日閲覧。
- ^ “Provincetown Film Festival Unveils Lineup” (英語). The Hollywood Reporter. (2016年5月6日) 2023年5月21日閲覧。
- ^ Breen, Matthew (2016年5月6日). “Queer Films at the 2016 Provincetown International Film Festival” (英語). Out 2023年5月21日閲覧。
- ^ Erbland, Kate (2016年8月19日). “Film Acquisition Rundown: Film Movement Picks Up 'Apprentice,' Breaking Glass Goes For 'Lazy Eye' and More” (英語). IndieWire 2023年5月21日閲覧。
- ^ Crust, Kevin (2016年11月5日). “Every movie being released this holiday season, including 'Silence,' 'Star Wars,' 'Fantastic Beasts,' 'Elle,' and more” (英語). Los Angeles Times 2023年5月21日閲覧。
- ^ “Lazy Eye” (英語). Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2023年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月21日閲覧。
- ^ “Lazy Eye” (英語). Metacritic. Fandom, Inc.. 2025年5月21日閲覧。
- ^ Rooney, David (2016年6月23日). “'Lazy Eye': Provincetown Review” (英語). The Hollywood Reporter 2023年5月21日閲覧。
- ^ Gleiberman, Owen (2016年7月16日). “Film Review: 'Lazy Eye'” (英語). Variety 2023年5月21日閲覧。
- ^ Holden, Stephen (2016年11月10日). “Review: In 'Lazy Eye,' Yakking Ex-Lovers Reconnect” (英語). The New York Times 2023年5月21日閲覧。
- ^ Walsh, Katie (2016年11月10日). “Review: Old lovers reconnect in sexy drama 'Lazy Eye'” (英語). Los Angeles Times 2023年5月21日閲覧。
外部リンク
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