ヤコブ・ピナスとは? わかりやすく解説

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ヤコブ・ピナス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 00:51 UTC 版)

ヤコブ・ピナス
Jacob Pynas
ヤコブ・ピナス作「聖ペトロに天国の鍵を渡すキリスト」
生誕 1592年ころ
アムステルダム
死没 1656年以降
デルフト[1]
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ヤコブ・ピナス(Jacob Symonsz. Pynas、1592年ころ生まれ、1656年以降に没)は、オランダの画家である。ピーテル・ラストマンと兄のヤン・ピナスとともに「レンブラント前派」の画家とされる。

略歴

アムステルダムの生まれと推定されている[1]。父親はアルクマール出身のシモン・ブロウエル(Symon Jansz. Brouwer:1624年没)という裕福な商人で[2]、アムステルダムで購入した邸の場所の名前からピナスと名のるようになったとされる[3]。兄のヤン・ピナス(c.1583-1637)も画家になった。

1605年ころから1608年ころまで、兄とともにイタリアで修行した。イタリアではピーテル・ラストマン(1583-1633)やアダム・エルスハイマー(1578-1610)から影響を受け、カルロ・サラチェーニ(c.1579-1620)とも知り合ったと考えられる。

オランダに戻った後、 主にデルフトで活動したが、デン・ハーグアムステルダムでも活動した。18世紀初めに画家の伝記を出版したアルノルト・ホウブラーケンによれば、ピナスがアムステルダムにいた1623年から1624年の数か月間、10代であったレンブラント・ファン・レイン(1606-1669)を教えたとされている[4]。1631年にデルフトの市民権を得ていて、翌年にはデルフトの聖ルカ組合の会員になった。1639年までデルフトで働らいた。

主に風景画を描いた。エルスハイマーと同じように聖書や神話にまつわる人物が風景の中に小さく描かれるスタイルであった。同時代の風景画家パウル・ブリル(c.1553-1626)の作品からの影響も見られるとされる。

亡くなった年や亡くなった場所ははっきりしていないが1650年から1660年の間にデルフトかアムステルダム、ハールレムで亡くなった。

作品

脚注

  1. ^ a b Jacob Symonsz. Pynas in the RKD
  2. ^ Tümpel, Astrid (2003). “Pynas family”. Grove Art Online. Oxford University Press. doi:10.1093/gao/9781884446054.article.T070173. ISBN 978-1-884446-05-4. 2023年8月7日閲覧.
  3. ^ Liedtke, Walter (2007). Dutch Paintings in The Metropolitan Museum of Art. I. Metropolitan Museum of Art. pp. 535–538. ISBN 9781588392732. https://books.google.com/books?id=jtnQ7PIT8mcC 2023年8月7日閲覧。 
  4. ^ Houbraken, Arnold (1718–1721). “Rembrandt van Rijn” (Dutch). De groote schouburgh der Nederlantsche konstschilders en schilderessen [The Great Theatre of Dutch Painters and Paintresses]. I. https://www.dbnl.org/tekst/houb005groo01_01/houb005groo01_01_0129.php 

参考文献




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