マルチーズ・ポケット・ドッグ
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マルチーズ・ポケット・ドッグ(英:Maltese Pocket Dog)は、マルタ原産の絶滅した愛玩犬種のひとつである。
よく名の知れた同国原産の愛玩犬種、マルチーズとの血統的な関連はない。
歴史など
ポケット・ドッグはチワワの出生が詳しく解明されていなかった1880年代ごろ、チワワの先祖ではないかと見られていた実在の犬種のひとつである。ポケット・ドッグがチワワの先祖であると信じられていた仮説のことを「マルタ島発祥説」といい、本種がメキシコに持ち込まれてチワワが作出されたという内容のものであった。しかし、マルタ島とメキシコの当時の交流は極めて少なく皆無に近かったため、現在は最も不確かな仮説であると証明され棄説されている。ちなみに、現在チワワの出生の説の定説であるとされているのは「テチチ改良説」 で、希少化し純粋繁殖の継続が困難になってしまったメキシコ原産の食用犬種、テチチの血を絶やさないため、これを用いて愛玩犬種を作出、チワワとして生まれ変わらせたという説である。この説は現地調査などによって証明され、正しい説であると広く採用されている。
先に述べたチワワの先祖ではないかという仮説により19世紀ごろに専門家に知られるようになったが、その仮説がすぐに棄説されたこともあり、ポケット・ドッグ自体についての調査はほとんど行われることがなく、すぐに忘れ去られてしまった。
ポケット・ドッグは実在し、主に愛玩犬として飼育されることを目的にブリーディングされていたことが分かっている。しかし、どの犬種から派生したのか、どの身分の人によって飼育されていたのかなどは判明していない。
現在は絶滅犬種になっており、生きた個体を見ることはできない。原産地以外では飼育されておらず、絶滅してしまったことにより本種に関する多くの謎は闇に葬られた。
特徴
写真もほとんど現存していないため、その姿も大まかにしか分かっていない。チワワに似た犬で、アメリカン・ラット・テリアにも容姿が似るといわれる。小型犬サイズだが、大きさは今日のチワワよりも大きかった。コートはスムースコートで華奢な体型をしていた。
参考文献
『デズモンド・モリスの犬種事典』デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年
関連項目
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