ボンセジュール・グループとは? わかりやすく解説

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ボンセジュール・グループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/11/17 15:39 UTC 版)

ボンセジュール・グループは、介護付有料老人ホームボンセジュールBon Séjour)シリーズなど介護施設を運営していた企業グループである。関東地方を中心に関西中京において展開され、前身であった株式会社ゼクスコミュニティは業界大手まで急成長を遂げたもののその後経営危機に陥り、企業再生の手法として企業グループに生まれ変わった。2010年に再生完了。

グループ経緯

急激な成長

2001年、不動産コンサルティング事業を展開していた株式会社ゼクスの子会社であった株式会社ゼクスコミュニティが、介護付有料老人ホーム ボンセジュールたまプラーザの運営を開始した。これが、現在の介護付有料老人ホーム ボンセジュール・シリーズの前身である。その後、伊藤忠商事出身の本間英世社長のもと関東地方を中心にボンセジュール・シリーズの開設が急ピッチで進められ、かつ経営破綻したコムスンより高級有料老人ホーム4施設、東京・千葉の大規模施設2件を引き受け2008年には従業員数15百名、入居者数2千名を超え有料老人ホーム運営において業界10位となるまでに急成長した。

経営危機と再建

ところが同2008年5月の決算において百億を超える売上に対し十億以上の最終赤字となり数十億の累積債務を抱えるに至り、親会社である株式会社ゼクスの判断により本間社長ら役員総退陣。経営コンサルタントの瀬川隆史氏を新社長に迎え、さらに企業再生ファンドであるジェイ・ウィル・パートナーズから優先株を通じて出資を受入れて再建がスタートした。入居率低迷する施設をそれぞれテコ入れを図る個別策と同時に、人事制度を通じて大型化した組織の全体統制を図る仕組みの整備、離職率を低減させ介護現場を活性化する企業理念の策定と浸透が進められ、1年後には入居率の15%向上と離職率の半減を達成した。特に検討を含め1年の歳月をかけて一部の施設に対して慎重に進められた、既存顧客の月額費用の値上げは業界でタブー視されていたことであり広く驚きをもって受け止められた。

再生の完了

これらを受けてファンドによる売却の動きが加速、2009年8月にリクルート出身の高橋陽一郎氏を新たに社長に迎え、グループ全体で瀬川会長、高橋社長の体制となった。新規入居者数を徹底的に増やすことに重点が置かれ、各月、最多の施設長には賞金授与と表彰するというリクルート流の施策が中心で進められた。売却対象の株式会社ボンセジュールは設立当初より黒字経営であったが営業強化と値上げにより価値が高まり、翌2010年1月にはベネッセコーポレーションへの売却が決まった。売却額は非公表だが、グループ全体として抱えていた債務を一掃するには十分な額となり、3月に高橋社長とともに株式会社ボンセジュールを切り離した後、瀬川社長により残る企業の再生と売却が進められ、かつ資金不足で仕掛かり中であった1施設を開業させて売却、2010年内に旧ゼクスコミュニティの経営危機を解決し結果的に全施設が安定した大手事業者のもとで継続運営される形で再生が完了した。

理念と輝きプラン

ボンセジュール・グループの企業理念は、『私達は、ボンセジュールに出会う全ての人と「輝きの場」を創造します』。経営再建の切り札として社長より提示された入居者・ご家族・施設スタッフ3者の輝きを目指すことが離職率低減・入居率向上・深刻な問題である値上げの要請の前提作りにつながるとの意図を幹部らの協議によって表現した。

− − この企業理念に基づき、2009年4月には、『ボンセジュール合同音楽発表会』と題したホーム対抗合唱コンクールなかのZEROホールで開催され、およそ1,000名が来場し、施設個別の取り組みとして輝きプランが展開された。輝きプランとは、スタッフが入居者の夢を引き出し、入居者、家族、スタッフが一丸となって入居者の夢を実現するサービスである。

− − ボンセジュールたまプラーザで取り組んだ輝きプラン「アメリカに住みたい」は、第3回 神奈川県特定施設研究大会で最上位の称号である優秀賞を受賞した。

グループ企業

株式会社コミュニティ 会社分割によるグループ化後のゼクスコミュニティの存続会社であり株式会社ボンセジュールの主要株主。グループの不動産管理および横浜市井土ヶ谷に有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)コミュニティ井土ヶ谷を開設。当施設はその後木下の介護に譲渡。

株式会社ボンセジュール 有料老人ホーム22施設、およびグループホーム、デイサービス施設を運営。設立当初より黒字経営。ベネッセホールディングスに売却後、ベネッセスタイルケアに吸収統合。

株式会社ボンセジュール・バリエ(後にバリエに改称) 他のボンセジュールシリーズ、および大型施設であるグリーン東京、ウェルピア市川を運営。ボンセジュールシリーズはベネッセホールディングスに、大型施設2件はジャパンケアサービスに譲渡。

株式会社ボンセジュールグラン 旧コムスンガーデンの高級施設をボンセジュールグランとして運営。投資会社カーライルを経てリゾートトラスト株式会社に譲渡。

施設概要

補足

出典

関連項目



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