トニック化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/07/25 22:32 UTC 版)
音楽においてトニック化 tonicization とは、主調の主音ではない音を一時的な主音 a temporary tonic として扱う作曲の手法である。トニック化を行うには、副次調[2](トニック化の対象となる調)の音階と和声を用いる。最も一般的には、広義の導音(音階の第7音および第4音)、属和音→主和音への和音進行、またはそれらの組み合わせが用いられる。トニック化は調性的な半音階主義 tonal chromaticism の一例である。トニック化は転調と大きな違いはない。なぜなら、転調とは長いトニック化に過ぎず、転調前の調の影響はなお明白だからである。
- ^ Benward & Saker (2003). Music: In Theory and Practice, Vol. I, p.270. ISBN 978-0-07-294262-0.
- ^ a b c d e f 池内友次郎・柏木俊夫,長谷川良夫,丸田昭三,石桁真礼生,小林秀雄,松本民之助,三善晃,矢代秋雄,末吉保雄,島岡譲,佐藤真,南弘明 「第1章 調設定の原理」『和声 理論と実習』3、音楽之友社〈和声 理論と実習〉、2013年1月31日(原著1967年7月30日)、第49刷、13-36頁(日本語)。ISBN 4276102073。
- ^ Kostka, Stefan and Dorothy Payne (2003). Tonal Harmony, p.289. "The line between modulation and tonicization...is not clearly defined in tonal music, nor is it meant to be." ISBN 0-07-285260-7.
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