ゼストスポンギンC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/10 10:19 UTC 版)
|
|
|
| 物質名 | |
|---|---|
|
(1R,8S,10R,15S,22S,29R)-9,30-Dioxa-11,25-diazapentacyclo[20.6.2.28,11.010,15.025,29]dotriacontane |
|
|
別名
キセストスポンギンC |
|
| 識別情報 | |
|
3D model (JSmol)
|
|
| ChemSpider | |
|
PubChem CID
|
|
|
日化辞番号
|
|
|
|
|
|
| 性質 | |
| C28H50N2O2 | |
| モル質量 | 446.72 g·mol−1 |
| 密度 | 1.1 |
| 融点 | 150 °C (302 °F; 423 K) |
|
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
|
|
ゼストスポンギンC (Xestospongin C) は、2つの1-オキサキノリジジンを骨格に持つ大員環化合物。ゼストスポンギンにはAからEの類縁体がありその1つである。
作用
イノシトールトリスリン酸受容体の阻害剤である。細胞膜透過性をもち、リアノジン受容体には作用しない。
歴史
ゼストスポンギンは、1984年サントリー生物医学研究所の中川正らによって、オーストラリア産のミズガメカイメン属の一種(Xestospongia exigua)から血管拡張作用を持つ化合物群として報告された[1]。1997年にイノシトールトリスリン酸受容体の阻害剤であることが提唱され[2]、なかでもゼストスポンギンCが最も強い作用を持つことから研究試薬として利用されるようになった[3]。
出典
- ^ Nakagawa et al. (1984). “Structures of xestospongin A, B, C and D, novel vasodilative compounds from marine sponge, Xestospongia exigua”. Tetrahedron Lett. 25 (30): 3227-3230. doi:10.1016/S0040-4039(01)91016-0.
- ^ Gafni et al. (1997). “Xestospongins: Potent Membrane Permeable Blockers of the Inositol 1,4,5-Trisphosphate Receptor”. Neuron 19 (3): 723-733. doi:10.1016/S0896-6273(00)80384-0.
- ^ 尾崎 博 (2000). “IP3受容体とその阻害剤Xestospongin” (pdf). 和光純薬時報 68 (4): 6-8.
関連項目
- イノシトールトリスリン酸
- ヘパリン
- ジフェニルボリン酸2-アミノエチル(2-APB)
- ゼストスポンギンCのページへのリンク
