ストレイト・レコードとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ストレイト・レコードの意味・解説 

ストレイト・レコード

(ストレート・レコード から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/21 13:39 UTC 版)

ストレイト・レコード
Straight Records
親会社 ワーナー (1969年–2012年)[1]
ザッパ (2012年– )[2]
設立 1969年 (55年前) (1969)
設立者 フランク・ザッパ、ハーブ・コーエン
現況 活動終了。ザッパ関連の録音はザッパ・ファミリー・トラストとザッパ・レコードに戻され[2]、ザッパ以外の録音はワーナーに戻された
販売元 CBS(全英)
リプリーズ/ワーナー(全米、後に全世界:1969年–2012年)
ザッパ(全世界:2012年– )
ジャンル 様々
アメリカ合衆国
本社所在地 カリフォルニア州ロサンゼルス[3]

ストレイト・レコード[注釈 1]Straight Records)は、1969年にフランク・ザッパとビジネス・パートナー兼マネージャーのハーブ・コーエンが、自分達のプロデュース作品や発掘品を流通させるため設立したレコード・レーベルである。単にストレイトと自称していた。

ザッパとコーエンは同時にビザール・レコード(以下、ビザール)というレーベルも設立した。ザッパは当初、アヴァンギャルドなアーティストのアルバムをビザールから、よりメインストリームなアーティストのアルバムをストレイトから発表することを意図して、ストレイトに在籍するアーティストの大半を自ら選んだ。しかしレコードの流通やアーティストのマネージメントに問題があって彼の意図は期待通りには実現せず、ザッパ、マザーズ・オブ・インベンションワイルド・マン・フィッシャーレニー・ブルースサンドラ・ハーヴィッツ以外のアーティストはストレイトに在籍した。その結果、キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンドアリス・クーパー[4]、GTO's[5]のようなアーティストたちの「かなり変わった」アルバムがストレイトから発表された。

ザッパはパースエイジョンズの最初のLP『Acapella』の責任者も務めた。彼はジャージーシティのレコードショップでパースエイジョンズがライブで歌っているのを電話を通して聞いた。ドゥーワップへの情熱から、ザッパは彼等を直ちにロサンゼルスに呼び寄せてレコーディングに参加させた。ストレイトの他の有名アーティストには、ティム・バックリィや、ジュディ・ヘンスキー&ジェリー・イエスターというデュオがいた。これらのミュージシャンは、コーエンとの関係からストレイトに在籍した。

ストレイトとビザールから発表されたアルバムは、アメリカではワーナー・ブラザース・レコード系列で製造・販売され、その中にはリプリーズ・レコードも含まれていた。イギリスではストレイトのアルバムはCBSレコードによって販売された。

1971年、アリス・クーパーの3作目『エイティーン (Love It to Death)』が発売された。しかし1972年以降、同アルバムを含めて彼等がストレイトで制作したアルバム[注釈 2]はリプリーズまたはワーナー・ブラザーズから再発された。ビザールとストレイトのワーナーとの販売契約は1973年までに終わりを迎えた。この年からの新しい契約により、ザッパとコーエンのワーナーとのビジネスは統合され、ディスクリート・レコードと名づけられた[6]。ザッパとコーエンのビジネス・パートナーシップは、1976年に双方から訴訟を起こされ、険悪な雰囲気のまま終了した。数年後に成立した和解により、ザッパは自分の作品の所有権を保持し、コーエンはビザール、ストレイト、ディスクリートにおけるザッパ以外の作品のほとんどを所有することとなった。

1988年と1989年には、キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンド、アリス・クーパー、ティム・バックリィ、GTO's、パースエイジョンズ、ロード・バックリィによるストレイトでの録音が、エニグマ・レトロ・レーベルからCDとカセットで短期間ながら再発された。ザッパは1993年に52歳で死去。コーエンは2010年に77歳で亡くなっている。

1990年代初頭から、ストレイトのいくつかの音源の所有権が不明確になったという噂がある。そのため、ストレイトの音源がこれ以上は再発されないかもしれない。しかし、2000年代後半になると、これらの音源の一部(ティム・バックリィの『ブルー・アフタヌーン』や『スターセイラー』、キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンドの『リック・マイ・デカルズ・オフ、ベイビー』など)が180gレコードとして再発され、iTunes Storeで販売されるようになった。しかし、CDでの再発はされていない[注釈 3]。公式には発表されていないが、これらのアルバムの再発を妨げる条項はCDのリリースのみを対象としており、他のフォーマットには適用されないと考えられている。しかし、近年、これらのアルバムからの楽曲はコンピレーションCDにライセンスされ、収録されている。

所属したメンバー

脚注

注釈

  1. ^ ストレート・レコード」の表記もある。
  2. ^ デビュー・アルバム『プリティーズ・フォー・ユー』(1969年)、『イージー・アクション』(1970年)、『エイティーン』(1971年)。
  3. ^ リプリーズから発売されたキャプテン・ビーフハート・アンド・ヒズ・マジック・バンドの『トラウト・マスク・レプリカ』(1969年)、キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンドの『リック・マイ・デカルス・オフ、ベイビー』(1970年)と『クリア・スポット』(1973年)、キャプテン・ビーフハートの『ザ・スポットライト・キッド』(1971年)は、2022年の時点でCDで再発されている。

出典

引用文献

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ストレイト・レコードのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ストレイト・レコード」の関連用語

ストレイト・レコードのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ストレイト・レコードのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのストレイト・レコード (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS