ジュール・ジリエロンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ジュール・ジリエロンの意味・解説 

ジュール・ジリエロン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/12/04 17:35 UTC 版)

ジュール・ジリエロンフランス語: Jules Gilliéron1854年12月21日 - 1926年4月26日)は、スイス方言学者言語地理学の発展に大きな貢献をした。特にフランスの大規模な言語地図の作成で知られる。

生涯と業績

ミツバチを意味する語の分布 (ALF)

スイスのベルン州ラ・ヌーヴヴィル生まれ。1876年からパリ高等研究実習院で学び、1879年にスイスのヴァレー州 Vionnaz の方言に関する論文で学位を得た[1]

1883年以降、アルセーヌ・ダルメステテールのあとをついで高等研究実習院でガロ・ロマンス語の方言学を教え、生涯その職にあった。

1887年からジャン=ピエール・ルスロと共同で方言学の雑誌「Revue des patois gallo-romans」を発行した[2]。1893年にはフランス方言学会(Société des parlers de France)を設立した。

助手のエドモン・エドモン(Edmond Edmont)を調査者として639地点を調査し、その結果をまとめた『フランス言語地図』(Atlas linguistique de la France、ALF)を1902年以降公刊した。

ジリエロンの研究は「のこぎり」「ミツバチ」などを意味する語の分布という一見きわめて些細な問題を取り扱っているように見えるが、そこから大きな問題を引き出した。ジリエロンによれば語の多様性は青年文法学派の言う例外のない音変化では説明できず、語形の摩滅による同音異義語を避けようとする話者の意図的な言い換えが原因であるとした。また他の語の混交や民間語源の作用に大きな価値を認めた。「語にはそれぞれ歴史がある」(Chaque mot a son histoire)は、言語地理学の立場を代表する言葉となった[3]

脚注

参考文献

  • Iordan, Iorgu; Orr, John (1970) [1937]. An Introduction to Romance Linguistics, Its Schools and Scholars. University of California Press. pp. 157-179. 

外部リンク

ジリエロンの略伝あり


このページでは「ウィキペディア」からジュール・ジリエロンを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からジュール・ジリエロンを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書からジュール・ジリエロン を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ジュール・ジリエロン」の関連用語

ジュール・ジリエロンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ジュール・ジリエロンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのジュール・ジリエロン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS